除霊は「人間空気清浄機?」悪いものを取り込んで超クリーンな“屁”として排出する設定!?オカルトなのに「優しい世界」【著者に聞く】

AI要約

神田暁は視えないものが視え、字書き師との出会いで彼女に執着した影を目撃する。

暁と字書き師は霊や能力について話し合い、彼らは「視える側」の人種であることが判明する。

暁は悪霊を体内で浄化し、排出する能力を持ち、ホラーヒューマンドラマとして人間の本質について考えさせる作品である。

除霊は「人間空気清浄機?」悪いものを取り込んで超クリーンな“屁”として排出する設定!?オカルトなのに「優しい世界」【著者に聞く】

拝み屋の母を持つ神田暁は、視えないものが視えた。とあるイベントで出会った字書き師の背後には、彼女に執着した影が視えて?6.4万いいねがつく、イータ(@378tkm)さんの「イベント後にアフターしたらとんでもねぇことになった話」を紹介するとともに本作の制作秘話を聞いた。

■「人間とは何か」「命とは?」を考える、ホラーヒューマンドラマ

ゆるもりは、イベントで“りう”と“あき”という青年と知り合った。ゆるもりの書く作品が好きだというりうは、隣のブース同士で意気投合し、イベントが終わったあと、アフターに行くことになった。ファミレスでの会話も弾むなかで、彼らは「今度、ゆるもりの自宅に行っていいか?」と聞いた。なぜなら、ゆるもりの背後には、元カレの生霊が立っていたからだ。

「最近、恋人とひどい別れ方をしました?」「ものが勝手に動いたり移動してきたり、寝ているときに覗き込まれている感覚がありませんか?」誰にも話したことがないはずのことを、りうが言い当てると「なんでですか?」ゆるもりは驚いた。彼らは「視える側」の人種だった。

■霊を体に吸い込んで悪いものを綺麗にして、超クリーンな屁として排出?

――本作を制作した経緯をお聞かせください。

小さい頃から漫画家になりたかったので、いろんな漫画を書いていましたが、大人になって「暁」というキャラクターを思いついたのがきっかけで、このシリーズを作っています。

――「イベント後にアフターしたらとんでもねぇことになった話」は、Xで6.4万いいねがつきました。感想はいかがでしょうか?

シンプルにうれしかったです。予想以上でしたが、多くの人に読んでもらえてとても幸せでした。

――こちらは続編がいくつもありますね。もともと本作を含めた、拝み屋シリーズだったのでしょうか?

はい。実は親子二世代にわたる構想で書いています。

――主人公、神田暁の「視えるものを祓う」除霊というより浄化しているように視えるのですが、彼のなかに取り込まれた悪霊の行方はどうなっているんですか?

まず、悪いもの(成仏する気がないもの)は、吸い取って体の中に入れて無理やり除霊します。彼の能力で、体内で悪いものを綺麗にして、超クリーンな屁として排出されます。実は暁は人知れずスカしっぺをしています。無音無臭なので誰も気づかないのです。真剣な設定です。

――イータさんが描きたいホラーとは?見どころやこだわりがあれば教えてください。

毎回毎回ド派手なアクションシーンや仰々しい使い魔がでてくるものではなく、ファンタジーと現実の間にあるようなホラーを目指しています。「呪文が唱えられない能力者って面白いよなぁ」と思い、あえて能力だけで脳筋アタックするようなお祓いがこだわりです。そして、魑魅魍魎を通して「人間とは何か」「命とは?」を考える、ホラーヒューマンドラマです。

――本作を読んでいると、神田暁の生い立ちや取り巻く環境、背景も気になってきます。もとからのキャラクター設定はあるのでしょうか?また、そのあたりの過去編の制作予定はありますか?

いっぱいあります。描ききれないほどです。なので制作予定はもちろんあります。

――今後の展開をお聞かせください。

実は17歳の高校生で「拝み屋一族の次期当主」というスタンスだったんですが、最新話から当主になり歳も20歳にマイナーチェンジしているんです。その話を書くのをすっかり忘れていたので、次の話で彼が3年間でいかに進化したか、書く予定です。

本作は6.4万のいいねがつくとともに、「最初目のカットが気になってたんだけど、そう言う事だったのか」「可能ならばシリーズ化希望します…」「オカルトなのに優しい世界」などのコメントが集まった。現在は、シリーズ8作品目まで制作されている。

取材協力:イータ(@378tkm)