重量わずか820g・1人用軽量テント「初使用で分かったこと」百名山でのレポ

AI要約

軽量テントを購入した登山歴10年の筆者が、実際に使ってみての感想を紹介。

新しい軽量テントの特長や使用感、メリット・デメリットについて詳細に解説。

テントの軽さや居住性について、実際の体験を交えながら説明。

重量わずか820g・1人用軽量テント「初使用で分かったこと」百名山でのレポ

 テントを軽くして、「テント泊登山を楽にしたい」と思ったことはないだろうか? 筆者もその一人。これまで装備を軽くする工夫をいろいろとしてきたが、テントの重量だけはどうしようもできない。軽量テントに買い替えたいと思う反面、「高い買い物をして、失敗したらどうしよう」という不安もある。

 しかし、物価は日々高騰しており、先延ばしにするとますます値段が高くなりそうなので、今年こそはと思い切って、軽量テントを購入してみた。

 この記事では登山歴10年の筆者が、買い替えた軽量テントを実際に使ってみてよかった点や今ひとつだった点などを紹介する。

 「ホーネット オズモ 1P」は、フライシートとテント本体が二重構造になっているダブルウォールの1人用テントで、しかも最小重量820g。今まで2kgのテントを使用していた筆者にとっては驚きの軽さだ。

 しかし、820gはフライシートとテント本体、ポールのみの重さで、付属のペグは含んでいない。またテントの床面を保護するために敷くフットプリント(グラウンドシート)は別売り。

 ペグを使わず、石でテントを固定する方法もあるが、適当な大きさの石が見つかるとは限らない。またテントの床面を保護したいので、フットプリントは筆者にとって必要。となると総重量は増える。

 実際に、フットプリントとペグを加えて重さを計ってみたら「1,185g」。最小重量820gと比べて、365gオーバーだ。しかし従来のテントと比べると圧倒的に軽く、個人的には気にならなかった。収納袋込みの重さは以下である。

・本体、フライシート、ポール:820g

・フットプリント:175g

・ペグ8本:150g(17g/1本)

 軽量化のために、フットプリントは必要なときだけ持っていくのもありだ。

 今まで居住性を重視し、2人でも使用可能な広めのテントを使用していたが、軽量化に向けて居住性は諦めていた。ところが、ホーネットオズモは1人用テントにしては思っていた以上に居住空間に余裕があり、1人で使用するには十分な広さだった。

 その秘密はテントの構造にあった。まずテントの短辺が垂直に近い形で立つため、床面が広く感じられる。テント本体の形状が台形で頭部側の横幅が広く、足元側は狭くなっているため、寝転んだときに圧迫感を感じにくい設計だ。

 本体に付属のプラスチック製クリップを使ってメインポールに吊り下げると、天井が横に広がり頭上の圧迫感が少なくなるようになっている。

 フライシートと本体をフックでつなげることで、フライシートをペグで張るとテント本体も広がる仕組み。

 そのほか、天井と側面2か所にメッシュポケットがあり、メガネやスマホ、小物などを入れられてスペースを有効に活用できる。

 結果、1人用テントでありながら筆者が考えていたよりもはるかに居住空間が広く感じられた。