「松嶋屋!」「萬屋!」道頓堀に飛び交う歓声 大阪・夏の風物詩「船乗り込み」

AI要約

大阪の夏の風物詩である「船乗り込み」が行われ、人間国宝の歌舞伎俳優が船上から手を振る光景が繰り広げられました。

「船乗り込み」は大阪松竹座の「七月大歌舞伎」を盛り上げる恒例行事であり、今回は親子三代の襲名披露公演でもありました。

船乗り込み後の式典では、俳優たちが舞台への期待を表明し、笑顔で観客を喜ばせました。

「松嶋屋!」「萬屋!」道頓堀に飛び交う歓声 大阪・夏の風物詩「船乗り込み」

水都・大阪の夏の風物詩、歌舞伎俳優による「船乗り込み」が29日、大阪市内で行われ、人間国宝の片岡仁左衛門さんら東西の人気俳優が船上からにこやかに手を振った。両岸に集まった大勢の人々からは屋号の「松嶋屋!」「萬(よろず)屋!」などと掛け声が飛び、紙吹雪が舞う中、盛大な拍手が沸き起こった。

「船乗り込み」は大阪松竹座(同市中央区)の「七月大歌舞伎」(7月3~26日)を盛り上げるための恒例行事。今回は初代中村萬壽(まんじゅ)、六代目中村時蔵(ときぞう)、五代目中村梅枝(ばいし)の親子三代の襲名披露公演でもある。

下船後に大阪松竹座前で行われた式典で仁左衛門さんは、「今年も夏に松竹座で舞台ができることを大変うれしく思います」と挨拶。「今回は梅枝ちゃん、(中村歌昇の長男)種太郎ちゃん、(次男)秀乃介ちゃんという小さい子供たちが出てくれるのがうれしいんです。応援してやってください」と優しくほほ笑んだ。

萬壽さんも「43年間名乗った時蔵という名前を息子に取られまして…譲りまして、初代中村萬壽となりました」と笑わせると、「皆さまの期待を裏切らないよう、精一杯千秋楽まで勤めます」と決意を語った。