不倫、モラハラ、DV……それでも「別れられない」妻たちの本音

AI要約

夫の不倫やモラハラ、DVなどの裏切り行為で「離婚」を考えたことがある女性は、少なくないかもしれません。

恵美さんは夫である太一さんからのDVやモラハラを受けながらも、離婚を選択できずに結婚生活を継続する理由について考えます。

太一さんの暴力行為や恵美さんへの否定的な言動による傷は深く、恵美さんは終わりの見えない暴力のループから抜け出せないで苦しんでいます。

不倫、モラハラ、DV……それでも「別れられない」妻たちの本音

夫の不倫やモラハラ、DVなどの裏切り行為で「離婚」を考えたことがある女性は、少なくないかもしれません。今回、幾度となく深く傷つき夫婦関係に悩みながらも、離婚を選択できずに夫との結婚生活を継続する道を選んだ女性二人にインタビューしました。それでも夫と“別れられない”理由、そのリアルな本音について紐解いていきます。

「30歳までに子どもを産みたい」という人生の計画を立てていた恵美さん(仮名/45歳)。29歳の時に職場で出会った太一さん(仮名/40歳)と結婚して退職、翌年第1子を授かりました。

太一さんとは仕事で頻繁にやり取りをする関係性で、いわゆる交際0日婚。偶然結婚したいタイミングが合致して、太一さんからの最初のアプローチが「僕と結婚してください」というプロポーズだったのだそう。そこから婚姻届を出し、妊娠・出産と、結婚生活はトントン拍子に進んでいきました。

恵美さんの5歳年下の太一さんは、子どもが生まれた当時、25歳。仕事はまだ安定しておらず、働きながら国家試験を控えていた身でした。

家事や育児はおろか、帰宅したら服をそこらに脱ぎ捨て「メシ!」と、そのまま席につくような亭主関白タイプの太一さんを、恵美さんはできる限りサポートしました。が、一方で産後すぐに慣れない育児を一人で抱えて、いっぱいいっぱいだったとふり返ります。

太一さんは気に入らないことがあってひとたび機嫌を悪くすると、暴言を吐いたり暴力に及んだりすることがありました。一度キレてしまうと止められない性格で、恵美さんは蹴られたり物を投げられたり。ガラスのテーブルを割られたこともあり、度重なるDV行為に、子どもを抱き裸足で家から逃げ出したこともあったそうです。

また、恵美さんがパートに出た時にも「どうせお前が働いても俺より稼げないんだから」とバカにしてきたり、「お前はロクな人生を歩んできてないだろ」と卑下したりするなど、太一さんは恵美さんの人格を否定する言葉をかけていました。

その度に、恵美さんは実家に逃げ帰りますが、少し時間が経つと太一さんが実家に謝りに来るそうです。そしてまた自宅に戻り、しばらくすると暴言暴力を浴びせられるという……。この終わりが見えないようなDV・モラハラのループに、恵美さんはどう対処していったのでしょうか。