「一人で死ぬことは何にも怖くない」田嶋陽子が語る、私がシニアハウスを「死に場所」に選んだワケ

AI要約

田嶋陽子先生がシニアハウスに入居し、死に場所を決めることで安心感を得ている様子を紹介。

一人で死ぬことに対して恐怖や抵抗感がない田嶋先生の姿を掘り下げ。

最後を迎える場所が決まったことで、やりたいことをやって最期を迎える活力に満ちている。

「一人で死ぬことは何にも怖くない」田嶋陽子が語る、私がシニアハウスを「死に場所」に選んだワケ

 「パートナーも子どももいない私は一人で死ぬことになりますが、何にも怖くありませんよ」

 『ビートたけしのTVタックル』を中心に、男中心社会の問題を舌鋒鋭く斬って斬って斬りまくった、田嶋陽子先生。故・三宅久之氏や舛添要一氏らと繰り広げた激しいトークバトルが記憶に残っている方も多いだろう。

 その田嶋先生が、東京都内のシニアハウスに入居。「死に場所」を決めたことで、残りの人生を生きるのがグッとラクになったという。年間約7万人が「孤独死」を迎える時代。田嶋先生の提言をお届けする。

 45歳の時に、軽井沢に一軒家を建てました。それ以降は東京の事務所と軽井沢を行ったり来たりする2拠点生活を続けています。

 軽井沢は環境も良く住みやすいし、大好きな町。ただ、歳を重ねるなかで福祉の面で心配が出てくるようになりました。キツネやタヌキしか出ない山の中で、一人で安心した老後を楽しく過ごせるか……という漠然とした不安があったんです。

 そんななか、ひょんなことから東京にとても良いシニアハウスがあることを知りました。

 私は津田塾大出身ですが、偶然にもそこは、かつてお世話になった津田塾大学の元学長が99歳まで暮らした場所。「ここに入れば安心だな」と思ったんです。それで昨年4月、82歳のときにこのシニアハウスに入居しました。

 食事も3食ついているし、体が弱ってケアが必要になったら、3階と4階にある介護フロアに移ることができます。私にはパートナーも子どももいないので、一人で死を迎えることはわかっています。

 ごはんを食べている最中にフッとこと切れる、あるいは眠っている間に息を引き取れればいいんですが、誰かのお世話になる場合はここの介護フロアで死に水を取ってもらえばいい。

 そうやって「ここで最期を迎える」という場所が決まると、気持ちが安定するんですよ。いまは、死への不安がありません。死に場所が決まったいま、やりたいことをやって最期を迎えるんだ! 

 と、日々を生きる活力に満ちています。

 「人は最後は一人で死んでいくもの」とわかってはいても、やっぱり一人で死ぬことへの恐怖と抵抗は、多くの人が持っていると思います――。そう先生に尋ねると、あの快活な口調でバッサリと切って返された。

【つづきを読む】『

田嶋陽子、83歳になっても吠える…! 「最期は誰かに看取られたいは甘え」「いまの政治はひどすぎる」』 「週刊現代」2024年6月22日号より