東京・青梅市立中でいじめ、重大事態報告書公開 市教委公表遅れを謝罪

AI要約

男子生徒が中学でいじめを受け、PTSdと診断されるまでの経緯が報告された。

市教委の対応の遅れや報告書の公表までの時間が問題となっている。

男子生徒は現在も通院中で、いじめに対する苦しみを語っている。

東京・青梅市立中でいじめ、重大事態報告書公開 市教委公表遅れを謝罪

東京都青梅市教育委員会は18日、市立中学に通っていた男子生徒が、同級生からいじめを受けていたとする第三者委員会の調査報告書を公表した。いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」に認定してから、報告書の公表まで3年以上かかっており、市教委は対応について謝罪した。

報告書によると、男子生徒は平成31年に中学校へ入学。ほどなく、容姿に対する悪口や筆箱を捨てられるなどのいじめが始まり、被害を教員に訴えるなどしたが改善せず、令和2年6月ごろから学校を欠席するようになった。

保護者や校長らを含めた話し合いなどが行われ、同年12月に市は重大事態と認定。この生徒は3年2月にPTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断され、3年生となった同年4月には市外の中学に転校した。

市教委は調査部会を設置し、聞き取り調査などを実施。報告書公表の遅れについて、5年2月に報告書が完成したものの、加害生徒側への説明などで1年以上、公表まで時間がかかったとした。

現在、都内の高校に通うこの男子生徒は同日、記者会見を開き「いじめに終わりはない」と思いを述べた。調査開始から報告書の公表まで3年以上かかったことについて「いじめに向き合う時間も長くなって、つらい時間だった」と話し、PTSDの診断以降、今も通院しているとも明かした。