「CO2を食べる自販機」がIGRいわて銀河鉄道の盛岡駅にお目見え 東北の鉄道駅で初

AI要約

IGRいわて銀河鉄道の盛岡駅に自動販売機「CO2を食べる自販機」が設置され、年間60~70キロの二酸化炭素を吸収することができる。

自販機はアサヒ飲料の協力で北東北3県と宮城県に展開され、吸収した二酸化炭素は肥料やコンクリート原料に活用される。

IGRいわて銀河鉄道とミチノクは脱炭素取り組みを推進し、今後も自販機の設置拡大を検討している。

「CO2を食べる自販機」がIGRいわて銀河鉄道の盛岡駅にお目見え 東北の鉄道駅で初

大気中の二酸化炭素を吸収する自動販売機「CO2を食べる自販機」が10日、IGRいわて銀河鉄道の盛岡駅にお目見えした。この自販機が東北地方を走る鉄道の駅に設置されるのはこれが初めて。自販機は1日1万人が利用する同駅の改札口前に設置され、IGRいわて銀河鉄道の鈴木敦社長と自販機を運営するミチノクの住吉啓史社長が除幕して設置を祝った。

この自販機は庫内に二酸化炭素を吸い込む特殊な吸収材を内蔵、年間60~70キロの二酸化炭素を吸収する。この自販機1台が1年間に使う電力の20%分に相当し、材齢50~60年のスギ20本が1年間に吸収する二酸化炭素の量になるという。

三ツ矢サイダーなどを製造販売するアサヒ飲料(本社・東京)の自販機を活用した国内初の脱炭素の実証実験の一環で、ミチノクは(本社・岩手県奥州市)はアサヒ飲料などの自販機約8000台を北東北3県と宮城県で展開している。

吸収材は2週間毎に交換し、吸収した二酸化炭素を肥料に配合して土壌貯留したり、コンクリートの原料に配合して固定化したりするなどして、カーボンニュートラルに貢献する考え。ミチノクの提案をIGRが快諾、設置が実現した。

この自販機が岩手県内に設置されるのもこれが初めてで、IGRの鈴木社長は「脱炭素の取り組みのアピールにつながる」、ミチノクの住吉社長は「今後、この自販機を全体の2、3割まで増やしていきたい」と話していた。