【創作ガンプラ】「二足歩行の開発に失敗したifガンダム」が威風堂々すぎる!宇宙世紀の“もしも”をテーマに、キャタピラ仕様のガンダム&ガンキャノンを創作

AI要約

40年以上の歴史を持つガンプラの魅力を発信し続けるガンプラ創作モデラーにインタビュー。

独創的なアイデアで唸らせる作品や製作過程での苦労、楽しみなどについて紹介。

ガンプラ創作を通じて得られた新たな発見や学びについても語る。

【創作ガンプラ】「二足歩行の開発に失敗したifガンダム」が威風堂々すぎる!宇宙世紀の“もしも”をテーマに、キャタピラ仕様のガンダム&ガンキャノンを創作

誕生から40年以上が経った今なお、幅広い世代を魅了し続ける「ガンプラ」。2023年3月末時点のガンプラの累計出荷数は7億6000万個を超え、世界的なロングセラー商品となっているが、そんな同商品の魅力を発信し続けているのが、自由な発想で“ガンプラ創作”を楽しむモデラーたちだ。

本稿では、YouTubeチャンネルでさまざまなガンプラ改造動画を投稿。「連邦軍がMSの開発に完全に失敗した世界線のガンダム&ガンキャノン」など、独創的なアイデアで多くのガンプラファンを唸らせるモデラー・ユーフォリアさん(@EUFORIA07)にインタビューを実施。製作にいたる経緯や、製作過程でもっとも苦労したポイント、この作品を通じて学んだことなどを振り返ってもらった。

■ガンタンク風の四角い形になるよう、頭部はイチからデザインしました

――まさに「力作」と呼べる作品ですね!創作のきっかけは?

【ユーフォリア】この作品は「連邦軍がモビルスーツの開発に失敗していたら?」という思いつきから製作をスタートしました。連邦軍初のモビルスーツであるガンタンクは、二足歩行が実現できなかったため下半身が無限軌道となっていますが、次に開発されたガンキャノンではしっかり二足歩行が可能となり、人間のような手も実装されています。これはよくよく考えたらすごいことなのでは?……ということで、二代目であるガンキャノン、三代目であるガンダムでも二足歩行が実現できなかった可能性を深掘りして、こちらの形に仕上げました。

――製作過程でもっとも難しかった部分を教えてください。

【ユーフォリア】頭部の造形です。ガンタンクの身体にそのまま既存のガンダムやガンキャノンの頭を乗せるだけでは似合いませんし、作品としてもおもしろ味がありません。あくまでも“ガンタンクをベースに作られたガンダム、ガンキャノン”に見えるよう、つまりはガンタンクのように四角く奥行きのある頭にする必要がありました。初めはガンタンクのキットの頭部をいじってガンダム、ガンキャノンに寄せようとしましたが、なかなかおもしろい形状にならなかったため、一から自作で用意しました。

――今回のモデリングにおいて、もっとも楽しかった部分は何でしたか?

【ユーフォリア】ガンダムの頭部のデザインを考えるのは楽しかったですね。デザインをガンダム、ガンタンクのどちらに寄せるか?かっこよくするか、おもしろくするか、どちらに振るべきか?など、あれこれ考える時間は本当に楽しかったです。最終的に「どう頑張ってもかっこよくはならないだろう」という結論に達し、コミカルなデザインを目指すことになりました。

――この作品のなかで特に気に入っているポイントは?

【ユーフォリア】ガンダム頭部の耳アンテナです。もともと額のV字アンテナを付ける予定でしたが、頭部の形状を変えたことによりバルカンの射線上とアンテナが被ってしまって……。これはまずいと思い、V字アンテナは諦めてガンタンクの耳アンテナを流用することにしたのですが、それによりコミカルな印象がより強まったように思うので、けっこう気に入っています。

――この作品を通してガンプラ創作の“新しい発見”や“学び”はありましたか?

【ユーフォリア】自分の作品は「できるだけ少ない手数で大きなインパクト」をモットーの1つにしているのですが、本作はまさにそれに則ったものであり、配色の変更だけでも大きく印象を変えることができたと思っています。大掛かりな改造をしなくても、アイデアや工夫次第でガンプラの印象は変えられることを改めて認識できた作品となりました。

取材・文=ソムタム田井

(C)創通・サンライズ