落ちた釣り人を助けろ! 東京湾遊漁船業協同組合が落水者救助訓練実施

AI要約

東京湾遊漁船業協同組合が落水者救助訓練を実施。

訓練では落水事故を想定し、救助手順や救命具取り扱い方法を確認。

遊漁船での安全対策が重要視され、訓練は役立つものとされた。

落ちた釣り人を助けろ! 東京湾遊漁船業協同組合が落水者救助訓練実施

 東京湾遊漁船業協同組合が4日、東京・大田区平和島で「令和6年度・落水者救助訓練」を実施した。今回は遊漁船の操業中に釣り人が海へ転落する事故が発生したことを想定、落水者を船上に引き上げる手順や救命具の取り扱い方法を確認しながら行われた。2022年に北海道・知床沖で発生した小型旅客船の海難事故を契機に、小型船舶の利用者の安全をより強化する制度改正が行われたこともあり、参加者は緊張感を持って訓練を行っていた。

 訓練では釣り人役が海へ落ちると「落水」と乗船者が船長へ伝達。船長は要救助者を確認するとともに乗船者にロープ付き救命浮環を投げ、はしごを用意することを指示。要救助者が救命浮環をしっかりつかんだことを確認した上でロープを手繰り船の近くへと引き寄せ、はしごを上がってくる要救助者を船に引き上げた。自力では上がれない人を引き上げるには、3~4人の力が必要となることが分かった。

 その後、海上保安庁の東京海上保安部が数年前から導入しているファイバーライトクレードルを使った救助方法を展示。日本水難救済会が落水した時の浮き方や泳ぎ方を指導したほか、AEDを使った蘇生訓練も行った。同組合の中山賢理事長は「遊漁船での安全への取り組みは最優先の課題。釣りをしていれば、落水がいつ起こってもおかしくないので、この訓練は非常に大事なこと」と話した。