家業継がず起業…キャサリン皇太子妃やダイアナ元妃の「御用達ジュエラー」創業者はなぜ成功したのか

AI要約

キキ・マクドノーは父のジュエリー事業を継がず、後に自らの高級ジュエリーブランドを立ち上げた

彼女は色とりどりの宝石を活かすデザインに魅了され、自身のジュエリーに取り入れることを決意した

今では誰もが扱う宝石を、彼女は数多くの宝石を引き立てる点で異なるアプローチを模索した

家業継がず起業…キャサリン皇太子妃やダイアナ元妃の「御用達ジュエラー」創業者はなぜ成功したのか

自らの名を冠したロンドンの高級ジュエラー、キキ・マクドノーの創業者であるマクドノーさんは、決してジュエラーになることを目指していたわけではないそうです。

「手違いで、そうなってしまいました」と話す彼女の父は、ジョージ王朝時代のジュエリーと英国シルバーの専門家でした。博物館などの関係者が訪れることも多かったという実家のビジネスを継ぐ気はないかと父に尋ねられたときには、「かたく辞退した」といいます。そのため、家業は売却されることになりました。

ですが、それから十数年がたった1985年、彼女は考えを変えました。カラフルな宝石が特徴の高級ジュエリーブランド、キキ・マクドノーを立ち上げたのです。きっかけは、ロンドン市内のボンドストリートに店を構える友人から、現代的なジュエリーのデザインを強くすすめられたことだったといいます。

ジョージ王朝時代のジュエリーは、国王ジョージ4世までの時代に作られた美しいジュエリー、美しい宝石です。父が大きな関心を持っていたのは、ジュエリーの来歴でした……正直なところ、私が欲しかったのは、自分が身に付けられるジュエリーだったのです。

私はいつも、アメシストやシトリンが使われヴィクトリア朝時代のジュエリーを見ていましたが、大きな宝石を囲うようにゴールドが使われているそれらのジュエリーは、私の好みではありませんでした。ただ、それらの宝石の色は本当にとても美しく、私はそこに心を奪われたのだと思います。

……頭の片隅には常に、“宝石の色”がありました。そこで私は、誰も知らない、誰も使っていない数多くの宝石を引き立てることを、自分の仕事にしようと考えました。

今では誰もが、色とりどりの宝石を扱っています。私は自分自身の成功の犠牲者ですね。当時は、ピンクトルマリンをつけている人はいませんでした。