「得意」と「やりたい」どっちを仕事に選ぶ? 横浜美術館の広報が語る「キャリアの拓き方」

AI要約

山本氏は、広報として活躍する前に自分らしいキャリアを見つけるため、好奇心旺盛な性格を生かしてさまざまな分野に挑戦してきた。

自ら興味を持ったことは積極的に試し、それを通じて自分の本当にやりたいことを見極めた山本氏は、デザインやコミュニケーションを結ぶ仕事に魅力を感じ広報の道へと進んだ。

山本氏のキャリア形成におけるマイルールとして、好奇心の赴くままに興味あることを片っ端からやってみるという姿勢が挙げられる。

「得意」と「やりたい」どっちを仕事に選ぶ? 横浜美術館の広報が語る「キャリアの拓き方」

やりたいことが見つからなくてキャリアに悩む。そんな人がいる一方で、興味の幅が広くてキャリアの方向性を定めるのに苦労する人もいる。横浜美術館で広報を担当している山本氏もそんな一人だった。

自分が得意なデザインの仕事を続けるか、昔から好きだったアートに関わる仕事にチャレンジするか。そのどちらの道も探った上で、最終的に山本氏が見つけた自分らしいキャリアとは。

山本氏に、キャリアや仕事に関する4つのマイルールについて聞いた。

 

■ [ルール1] 好奇心の赴くままに、興味があることは片っ端からやってみる

山本氏は好奇心旺盛で、興味をもったらまずは飛び込んでみるスタイルだ。広告デザインや音楽が好きでCDジャケットのデザインなどをしたいと考えて、美大に入学。しかし、専攻した情報デザイン学科はメディアアートなどを学ぶ場で、やりたいことと少し違ったため、大学と並行して広告の学校にも通った。美大ではデジタルの作品を作っていたため、アナログのフィルム映像を勉強したいと考えて、フィルム映像を扱う研究所に通ったこともある。

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興味があることは片っ端からやってみます。実際にやってみると、自分がこの先も本当にやりたいことかどうかがわかるからです。情報収集は昔から好きで、ジャンルや幅を限定せず好奇心の赴くままに自然と広がったり、深堀したり。たとえば、美術館に行って置いてあるチラシで興味がわいた展覧会やイベントがあれば、国内外問わずよく出かけていました(山本氏)

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美大で映像制作やWebサイトのデザインを学び、さまざまなソフトを習得した結果、山本氏は在学中から仕事を依頼されるようになる。その延長線で就職はせずに、フリーランスのデザイナーとして紙とWebのデザインを請け負った。しかし、人とコミュニケーションを取ることが好きな山本氏には、自宅での仕事が中心となるフリーランスの働き方が合わず、デザイン事務所に就職する。その事務所に興味を持ったのはライティングを学べる点だったという。

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新しい雑誌の刊行を計画しているデザイン事務所で、書くこととデザインができる人を求めていたんです。ライターとしてのスキルは養成するので、デザイン経験がある人という条件での募集でした(山本氏)

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