中小企業の7割が情シス業務を外部委託、理由は「専門人材の不足」が最多~バッファロー調査

AI要約

バッファローが中小企業向けに実施した「情シス業務の外部委託に関する実態調査」の結果を発表。

70.3%の企業が情シス業務を外部委託し、専門的知識・スキル不足が最多の理由。

スキル不足や人材不足が課題で、リモート管理サービスが提案されている。

中小企業の7割が情シス業務を外部委託、理由は「専門人材の不足」が最多~バッファロー調査

 株式会社バッファローは9月18日、中小企業を対象に同社が実施した「情シス業務の外部委託に関する実態調査」の結果を発表した。調査対象の70.3%で情シス業務を外部委託しており、理由の最多は「専門的知識・スキルを持つ人材が社内にいないから」だった。

 同調査は、2024年7月9日~10日に、IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画として、中小企業(従業員数10名~300名未満)の情報システム部門の責任者または担当者111人を対象に、インターネット調査で行われた。

■ 約7割で情シス専任は「5人以下」。スキルや人材不足に悩み

 はじめに、情シス担当者(情シス業務専任)は何人いるかという質問では、「0名(専任担当者はいない)」が10.0%、「1名」が11.7%、「2名~5名」が49.5%と、あわせて71.2%の中小企業が、専任の情シス担当者は「5名以下」と回答した。

 続く質問では、情シス業務で感じている悩みについてたずねた。「技術的なスキル不足」との回答が51.4%と最多で、「人材不足」が32.4%、「残業規制による働き方改革」が31.5%と続いた。

■ 「情シス担当者の人数が足りない」の声が約44%

 情シス担当者の人数は、業務量に対して十分だと思うか質問したところ、「あまりそう思わない」が29.7%、「全くそう思わない」が14.4%。合わせて44.1%が十分な人数ではないと回答した。

 上記の質問で情シス担当者の人数が足りないとした回答者に、その理由をたずねたところ、「スキルの高い人材の不足」が51.0%で最多となった。そのほか、「給与水準の高い職種に人材が集まり、ネットワーク管理者を目指す人材の減少」が40.8%、「教育・研修の体制が不十分」が22.4%が続いた。

■ 効率化が求められる業務「サーバー構築」「PCの保守・管理」

 情シス業務で最も効率化が必要な業務は何かと質問したところ、最も回答が多かったのは「サーバー構築」が45.0%。以下は「PCの保守・管理」が41.4%、「ネットワーク構築」が35.1%と続いた。

 続いて、情シス業務を外部委託しているかという質問に対して、「全てしている」が24.4%、「一部している」が45.9%と、合計70.3%の中小企業で、情シス業務の全部または一部を外部委託しているとの結果になった。

■ 外部委託の悩みは費用の高騰が最多。業務効率化で対策を

 このほか、情シス業務の外部委託を「全てしている」または「一部している」という回答者に、外部委託している情シス業務をたずねたところ、「サーバー構築」が51.3%、「ネットワーク構築」が39.7%、「PCの保守・管理」が33.3%という結果となった。また、外部委託する理由としては、専門的知識・スキルを持つ人材が社内にいないという回答が59.0%と最多だった。

 情シス業務の外部委託している企業が持つ悩みを聴くと、委託費用の高騰が57.7%で最多となった。また、情報漏えいのリスクが38.5%、最適な業者の選定が難しいことが34.6%と続いた。

 調査結果を踏まえ、バッファローでは、スキルの高い人材の不足が中小企業に深刻な影響を与えていると指摘。リモート管理サービスによる負担軽減が、情シス担当者の負担軽減と業務効率化を実現し、人材不足の解決につながるかもしれないとしている。