UPBONDと鹿島建設ら、「JPYC」活用で建設現場の処遇改善と運営の効率化へ

AI要約

UPBONDが兵庫県内の鹿島建設の現場でステーブルコインによる従業員インセンティブ実証実験を実施

「GOヘイ!」を利用した実証実験では、技能労働者へのインセンティブとしてJPYCを導入

「GOヘイ!」の機能とモチベーション向上について、業界共通システムを目指す取り組みが紹介されている

UPBONDと鹿島建設ら、「JPYC」活用で建設現場の処遇改善と運営の効率化へ

国内web3スタートアップのUPBONDが、兵庫県内の鹿島建設の現場で、ステーブルコインによる従業員インセンティブの実証実験を実施したことを9月11日に発表した。

同実証実験では、UPBONDがネクストフィールドと共同で開発・運用する建築業界向けweb3サービス「GOヘイ!」を利用したという。また技能労働者へのインセンティブには、JPYC社提供の日本円連動ステーブルコイン「JPYC」を導入したとのこと。

今回の取り組みは、技能労働者へゼネコンから直接インセンティブを付与することにより、頑張る技能労働者を適正に評価し、モチベーション向上と現場の活性化を図ることを目指しているとのことだ。

なお同実証実験では、現場での使いやすさや労働者のモチベーション向上に直結する機能として、ゲーミフィケーションの要素を取り入れ、楽しみながら継続的に利用できる仕組みを構築したという。エクスペリエンスデザイン事業を行うセガのグループ会社セガエックスディーの協力のもと、「GOヘイ!」の機能を鹿島建設の捉える業界課題や現場のニーズに応じて追加開発を行ったとのことだ。

この「GOヘイ!」では、技能労働者が直感的でゲーム感覚の高いアプリを通じて相互評価を行うことで、ポイント(トークン)を自動的に獲得できるとのこと。

同サービスにより技能労働者のモチベーションが大幅に向上し、現場の運営効率の飛躍的な改善が期待されるという。またウォレットに信用情報が蓄積されることで、技能労働者が現在よりも簡単に銀行や保険のローンを組める未来も見据えているとのこと。

なお同システムは、将来的に業界共通のシステムとなり得る技術として実証実験が実施されたという。多言語対応、外国人技能者対応、CCUS(建設キャリアアップシステム)との連携、資格情報や経験情報の共有、建設業アプリや給与システムとの連携も目指し、取り組みが建設業界全体に広がることで、革新的なDX推進と技能労働者の価値向上を図るとのこと。

実証実験に参加した現場からは「今回の実証実験の現場のみではなく、他の現場でも『Goヘイ!』が使えれば、もっと積極的にGoヘイ!を使用するようになるのでは」「1人でアプリ利用するよりも、現場のみんなで利用する方が盛り上がる」といったフィードバックを受けており、今後搭載を希望する機能の要望も多数受けているという。

今後は実証実験で得たフィードバックを元にシステムの改善と実証実験現場の拡張を鹿島建設と協力をしながら続けていく予定だと述べられている。

なお「あたらしい経済」編集部は「GOヘイ!」で採用されているブロックチェーンおよび「JPYC」発行のブロックチェーンについてUPBONDへ確認をとっている。返答が得られ次第、この記事に追記する予定だ。