「スパコンならではの面白さ」 中学生らが「富岳」体験 次世代人材育成ねらう

AI要約

高度情報科学技術研究機構(RIST)主催の「富岳」体験塾が東京と神戸で開催され、中学・高校生を対象に17人が参加。

参加者は富岳へのアクセス方法やスイングバイ技術について学び、探査機軌道計算の課題に挑戦。

29日にはMPIによる並列計算方法も学習。RISTの人材育成とスパコン利用者拡大が目的。

「スパコンならではの面白さ」 中学生らが「富岳」体験 次世代人材育成ねらう

 高度情報科学技術研究機構(RIST)が主催するスーパーコンピューター「富岳」体験塾が28、29日、東京と神戸の両会場で開催されている。中学、高校、高等専門学校の生徒を対象にしたもので、理化学研究所計算科学研究センター(R-CCS)で行われた神戸会場には17人が参加した。

 28日午前中にはRISTから富岳へのアクセス方法を含めた利用手順、課題の説明があった。午後には富岳を使って課題「スイングバイを利用して地球脱出!」に挑戦した。

 スイングバイとは天体の運動と重力を利用して宇宙船を加速・減速させる技術。体験塾では月によるスイングバイで地球脱出を目指す探査機の軌道計算の方法などを学んだ。

 29日は課題への挑戦のほか、MPI(メッセージ・パッシング・インターフェース)による並列計算の方法を学ぶ。

 RISTによるスパコン体験塾は富岳が稼働する以前から開かれており、今年が7回目。前回も参加したというリピーターや、「受講すればスパコンならではの面白さがある」と語る高専の参加者もいた。RISTの草間義紀利用支援部長は「次世代の人材育成とスパコン利用者の裾野拡大にある」と開催の狙いを語っている。