AMD大復活の狼煙はCPU選びの定説も変えた。極私的パーツ名鑑 ㉑~㉒【自作PC史&極私的パーツ名鑑】

AI要約

Advanced Micro Devices Ryzen 7 1800Xは、AMDの復活を象徴する8コアCPUで、メーカーに変化をもたらしました。

NVIDIA GeForce RTX 2080 Tiは、革新的な機能を搭載したGPUで、リアルタイムレイトレーシングやAIの機能を提供しました。

2024年冬号のDOS/V POWER REPORT記事を掲載し、同誌の人気ライター陣の連載記事も紹介しています。

AMD大復活の狼煙はCPU選びの定説も変えた。極私的パーツ名鑑 ㉑~㉒【自作PC史&極私的パーツ名鑑】

■ Advanced Micro Devices Ryzen 7 1800X 実売価格:65,000円前後(掲載当時)

□AMD大復活の狼煙はCPU選びの定説も変えた

 Ryzen以前のAMDと以降のAMDはまるで別物だ。当時メインストリームが4コアで停滞していたところに、いきなり8コアを格安価格で投入してきたからだ。FXシリーズで8コアCPUはあったものの、Zenアーキテクチャはわれわれの心を激しく揺さぶった。FXシリーズの失敗からメーカーはどこもマザーボードの出荷量を絞っており、Socket AM4マザーの入手が一時期難しかったという誤算もあった。だがこの製品がAMDを崖っぷちから復活させ、その後のCPUシェアの勢力図を大きく変えた原動力となったのだった。

□“トマホーカー”なる謎の派閥(ユーザー)が登場

 発売当時、ユーザーはAM4マザーの入手に苦労することとなったが、売れ筋から外れたB350チップセットを搭載したMSI「B350 TOMAHAWK」が入手性の高さから定番になった

■ NVIDIA GeForce RTX 2080 Ti 実売価格:190,000円前後(搭載カード、掲載当時)

□当時は(今も?)理解されない革新的機能を搭載したGPU

 RTX 20シリーズの発表は、GTX 10シリーズの発展形を求めていたユーザーにはナナメ上の出来事だったろう。なにせRTコアとTensorコアという“謎の回路”を搭載し、リアルタイムレイトレーシングやAIによるデノイズ処理など、当時のゲーマーには未知の機能を押し出したからだ。光や影の表現のリアルさは「要か不要か」だけが話題となってしまったが、複雑化する描画処理をレイトレーシングで簡素化したい、AIでゲームグラフィックスの処理を効率化したいという野心を詰め込んだ、意欲的な製品だったのだ。

□映像美に心躍らされたレイトレーシングデモ

 発表時「BattleField V」のデモが上映され本格レイトレーシングならではのオフスクリーンからの反射表現に驚いた。実装直後はプレイに適さない重さだったのが残念

[TEXT:加藤勝明]

■ DOS/V POWER REPORT「2024年冬号」の記事をまるごと掲載

 今回は、2023年末に休刊したDOS/V POWER REPORT「2024年冬号」の記事をまるごと掲載しています。

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