災害でネットが使えなくなったら? 経験者は人とのつながり、未経験者は情報を重要視する傾向に

AI要約

災害経験者と未経験者を対象に行われた調査から、災害時のインターネット利用に関する課題が明らかになった。被災時のインターネット接続状況や不安要因について詳細に報告されている。

災害経験者の約7割が被災時にインターネットがつながらず不便を感じており、不安要因として主にコミュニケーションツールの制限が挙げられた。

今後はデジタルツール以外の連絡手段や避難所の情報を事前に管理することが重要であることが示唆されている。

災害でネットが使えなくなったら? 経験者は人とのつながり、未経験者は情報を重要視する傾向に

近年、日本各地でも大規模な地震が発生しているが、災害時への対策はどれぐらいの人が意識しているだろうか。9月1日の「防災の日」に先だって、ソニーネットワークコミュニケーションズが提供する高速光回線サービス「NURO(ニューロ)光」は、2011年以降震度6以上の被災経験がある(以降、災害経験者)200人と、震度6以上の災害を経験したことがない(以降、災害未経験者)200人の合計400人を対象に、「いざという時のインターネットの使い方」について2024年7月9日~10日にオンライン調査を実施した。調査結果を詳しくみていこう。

まず災害経験者に、被災した際に在宅だったか外出していたかを聞いたアンケートでは、在宅が40%、外出が42.9%とほぼ同率であった。当時のインターネットの接続状況については、38%が「つながらなかった」、33.5%が「つながりづらかった」と回答し、約7割が不便を感じていたことが明らかとなった。

また、全員に対して「災害時にインターネットがつながらないと不安に感じるか」と聞いたアンケートでは、「不安になる」と回答した人が約9割にのぼった。不安な理由として最も多かったのが「コミュニケーションツールが使えず、家族や知人、同僚などの安否確認ができない」という意見で、58.8%であった。

では実際に、災害経験者はインターネットがつながりづらい・つながらなかった状況でどんな不安を感じたのだろうか。最も多かった意見が「コミュニケーションツールが使えず、家族や知人、同僚などの安否確認ができなかった」で69.9%、次に「情報検索ができず、災害状況の確認ができなかった」55.9%、「コミュニケーションツールが使えず、自身の状況を家族や知人、同僚などに伝えることができなかった」48.3%であった。

インターネットの個人利用が制限される場合に備えて、デジタルツール以外での連絡先の管理や、パソコンが設置されている避難所の把握など、人と情報につながる術を日頃から考えておくと良さそうだ。