グーグル「Pixel Watch 3」「Pixel Buds Pro 2」発表、前モデルとどう変わったか

AI要約

グーグルはPixel 9シリーズとともに、スマートウォッチの「Pixel Watch」と完全ワイヤレスイヤフォン「Pixel Buds」の新モデルを発表した。Pixel Watch 3には新機能が追加され、ディスプレイやバッテリーの性能が向上。Pixel Buds Pro 2は、音質やANC機能が進化し、快適さと耐久性も向上している。

Pixel Watch 3では、ディスプレイの面積が拡大し、夜間の使用にも配慮された設計。さらに、睡眠検知やランニングプログラム作成など、多彩な機能が搭載されている。

Pixel Buds Pro 2は、Tensor A1チップやSilent Seal 2.0を採用し、音質とANC性能が向上。さらに小型化や耐水性の向上、Gemini対応など、新機能が追加されている。

グーグル「Pixel Watch 3」「Pixel Buds Pro 2」発表、前モデルとどう変わったか

 グーグル(Google)は、Pixel 9シリーズとともに、スマートウォッチの「Pixel Watch」と完全ワイヤレスイヤフォン「Pixel Buds」の新モデルも発表した。発表されたのは「Google Pixel Watch 3」と「Google Pixel Buds Pro 2」。それぞれ前モデルと比較し、どこが変わったのかをチェックしてみた。

■ 「Pixel Watch 3」は41mmと45mmの2サイズ展開

 「Pixel Watch 3」は、従来からの41mmケースに、新たに45mmのケースを加え、2つのサイズで展開される。「Pixel Watch 2」と比較して、ベゼルは16%小さくなり、ディスプレイの面積は、41mmサイズでは10%、45mmサイズでは40%大きくなった。ともに本体は100%リサイクルアルミニウムを採用している。

 また、Pixel Watchでは今回初めて、より明るく画面を表示する最先端のActuaディスプレイを搭載。最大輝度は2000nitで、晴れた屋外での視認性が良くなった一方、常時表示状態のディスプレイでは最低1nitまで暗くできるようになった。

 リフレッシュレートは1~60Hz。自動調整することで、応答速度と電力効率を両立しているという。

 常時表示状態のディスプレイで24時間のバッテリー駆動時間はPixel Watch 2と同様だが、バッテリーセーバーモードでは、健康、フィットネス、安全性の機能を損なうことなく最長36時間バッテリーが持続するという。

 「Pixel Watch 3」は、充電も速くなった。付属のUSB-C急速充電ケーブルを別売りの30Wアダプターでコンセントに接続して充電した場合、41mmモデルでは、充電時間が先代より20%短くなっている。

 また、カラーとバンドの組み合わせは、45mmモデルが3種類、41mmモデルが4種類ラインアップされる。

45mmモデルのバリエーション

・Matte Blackアルミケース/Obsidianアクティブバンド

・Polished Silverアルミケース/Porcelainアクティブバンド

・Matte Hazelアルミケース/Hazelアクティブバンド

41mmモデルのバリエーション

・Matte Blackアルミケース/Obsidianアクティブバンド

・Polished Silverアルミケース/Porcelainアクティブバンド

・Champagne Goldアルミケース/Hazel アクティブバンド

・Polished Silverアルミケース/Rose Quartzアクティブバンド

□自動的に睡眠を検出し通知とディスプレイをオフ

 「Pixel Watch 3」は睡眠を検出し、時計を自動的に就寝モードにする機能が加わった。

 睡眠を検知するとおやすみ時間モードが有効になり、通知と常時表示状態のディスプレイをオフにする。

 それによって睡眠管理を行えるよう消費電力を抑えると同時に、ユーザーの睡眠を邪魔しないよう配慮する。なお、ユーザーが目覚めると目覚めたことを検知し、おやすみ時間モードを終了する。

□高度なランニングプログラムを作成

 「Pixel Watch 3」では、ランニングをただ記録するだけでなく、ワークアウトの計画、実行をサポートする。

 この機能を実現するために、Googleは世界各地のランニンググループに参加し、世界一流のランニング・コーチに相談したという。タイミングを考慮したウォームアップとクールダウン、目標のペース、心拍数、時間、距離の設定から、繰り返しの回数を指定したインターバルの設定まで、多様なランニングプログラムを作成する。

 プログラムを実行してランニングする際は、Pixel Watch 3が音声と触覚でリアルタイムにガイド。ペースが乱れたときや目標心拍数範囲を超えたときなどに通知される。

 さらに、音楽などのメディアコントロールがワークアウトに密接に統合され、再生や一時停止、楽曲変更などが運動を中断せずにスワイプするだけでできるようになった。

 高精度のセンシング機能を備えており、ランニング中は「Pixel Watch 3」がモーション検知や機械学習を使用してフォームを分析。歩調、歩幅、上下動などの分析を確認でき、フォームの改善に役立てられる。

 また、心拍数のセンシングも大幅なチューニングと全体的な改良を行い、ランニング中にも正確な心拍数を計測できるようにしたという。また、高精度に心拍の変動を測定することで身体の回復状況を検知し、最適なトレーニングが提案する。

■ 新設計の「Pixel Buds Pro 2」

 「Pixel Buds Pro 2」は、前モデルの「Pixel Buds Pro」から大きく刷新された。

□独自のオーディオ設計でANCも進化

 オーディオ処理とGoogle AIのために設計されたTensor A1チップを初めて搭載し、音速の90倍の速さで音声が処理される。

 また、Silent Seal 2.0を使用したアクティブノイズキャンセリング(ANC)により、先代のPixel Buds Proと比較してノイズが2倍ブロックされ、クリアなサウンドを聞くことができる。

 Silent Seal 2.0は周波数帯域幅が拡張され、より高い周波数を含む幅広いノイズをブロックする。

 耳にオーディオ信号を可能な限りクリーンに伝えるため、音響からスピーカードライバーまで、オーディオシステム全体を設計し直した。Tensor A1チップには音楽用とANC用の2つの専用パスが用意され、変質のないサウンドがスピーカードライバに伝達される。その結果、正確で没入感のあるサウンドが得られるという。

□より小さく、軽く

 27%の小型化および24%の軽量化も実現されている。

 防水防塵はイヤフォン本体がIP54、ケースはIPX4となり、イヤフォン本体はIPX4、ケースはIPX2だった先代よりも性能が上がった。

□バッテリーも長持ちに

 ANCがオンの場合、音楽再生可能時間はイヤホンのみで最長8時間、充電ケース併用時は合計で最長30時間となり、先代からイヤホンのみで1時間、充電ケース併用時は10時間、駆動時間が長くなっている。

□耳にフィットしやすく、

 4500万におよぶイヤースキャンデータを分析し、快適さと安定したフィット感を追求してデザインされた。スタビライザーが搭載され、運動するときにもしっかりフィットするように調整できる。

 カラーはPorcelain(磁器)、Hazel(ヘーゼル)、Wintergreen(ウィンターグリーン)、Peony(牡丹)の4色で、Pixel 9とマッチしている。

□新たにGemini対応、「デバイスを探す」で見つけられる

 また、AIアシスタントのGeminiを利用できる。スマホからGeminiライブチャットを立ち上げたら、スマホはポケットにしまってもGeminiと自由に会話できる。ただし、日本での利用には、Geminiアプリの言語設定を英語にし、英語で発話する必要がある。

 新しい「デバイスを探す」機能を使うと、いつでもイヤホンを見つけることが可能。ケースに追加されたスピーカーにより、充電中のイヤホンも探すことができる。

 一気にご紹介したが、「Pixel Buds Pro 2」の冒頭で触れた通り、先代モデルから一新されており、「Buds Pro 2の特徴の紹介」がそのまま初代Buds Proとの違いと言える仕上がりとなっている。