宇宙ステーション向け膨張式モジュール「LIFE」、2回目の破裂試験に成功(動画)

AI要約

Sierra Spaceは宇宙ステーションモジュールの破裂試験を実施

膨張式のLIFEはOrbital Reefプロジェクトに活用

LIFEは打ち上げコストを削減し、軌道上で膨張可能

宇宙ステーション向け膨張式モジュール「LIFE」、2回目の破裂試験に成功(動画)

米Sierra Spaceは米国時間7月25日、膨張式の宇宙ステーションモジュール「Large Integrated Flexible Environment(LIFE)」の2回目のフルスケール破裂試験を実施した。

 Sierraは地球低軌道(LEO)の商業利用を目指しており、民間宇宙ステーション「Orbital Reef」の開発に取り組んでいる。Orbital Reefに、空気で膨らませて使うLIFEを接続して運用する計画だ。Sierraは米ILC Doverと共同で開発している。

 LIFEは、軌道上で膨張させて空間を確保する。縮んだ状態で打ち上げるため、打ち上げコストを低減できる利点がある。膨張させることで強度を増す特別な素材も採用されている。2023年8月にもLIFEの強度を試すための破裂試験が実施された。

 今回の破裂試験はマーシャル宇宙飛行センターで実施され、300立方メートルのモジュールが破裂するまで加圧された。Sierraによれば、LIFEは1平方インチあたり74ポンド(psi)の圧力で破裂したという。

 SierraでLIFEの開発を率いるバイスプレジデントのShawn Buckley氏は「2度目のフルスケールテストの成功は、間違いなく状況を一変させるものだ。1回の打ち上げで国際宇宙ステーション(ISS)の居住可能容積と同じか、それを上回ることが可能となる」と海外メディアのSpaceNewsにコメントしている。