動画生成AI競争激化、グーグルは「Veo」投入、注目LumaAI「Dream Machine」の衝撃

AI要約

OpenAIがSoraを発表して数カ月、動画生成AIをめぐる開発競争が激しくなっている。グーグルのVeoやLumaAIのDream Machineなど、新たなAIが登場し、存在感を示している。

2024年2月に発表されたOpenAIのSoraは、一部のクリエイターに提供される状況でありながら、著名クリエイターや企業がSoraを使用したプロジェクトを次々に公開している。

トライベッカ映画祭や映像クリエイターの制作活動、トイザらスの商業広告制作など、Soraを使用したコンテンツが多く生み出され、AI映像生成の可能性が広がっている。

動画生成AI競争激化、グーグルは「Veo」投入、注目LumaAI「Dream Machine」の衝撃

 OpenAIがSoraを発表して数カ月、動画生成AIをめぐる開発競争が激しくなりつつある。グーグルは、独自の動画生成AI「Veo」を発表、また無名のスタートアップLumaAIが投入した「Dream Machine」はアクセス超過になるほどの人気となっている。さらに動画生成AIで先行してきたRunwayやPikaも新モデル/機能の追加で、存在感を高めるべく動いている。動画生成AIをめぐる動向を追ってみたい。

 OpenAIのSoraが2024年2月に発表されて以来、動画生成AIをめぐる動きが活発化している。Soraは非公開のまま一部のクリエイターにのみ提供されている状況だが、著名クリエイターや大手企業によるプロジェクトが次々と公開されている。

 2024年6月に開催されたトライベッカ映画祭では、Soraを使用して制作された複数の短編映画が上映された。さらに、2024年5月初旬には、映像クリエイターのポール・トリロ氏がSoraを使用して制作したウォッシュド・アウトのAIミュージックビデオが公開され、話題となった。

 また、玩具大手のトイザらスは2024年6月24日、OpenAIのSoraを使用して制作した初の商業広告を公開した。この広告は、トイザらスの創業者チャールズ・ラザラス氏の幼少期と、同社のマスコットであるジェフリー・ザ・ジラフをAIで再現したものだ。

 トイザらスのスタジオ部門社長キム・ミラー・オルコ氏と、広告代理店ネイティブ・フォーリンのクリエイティブディレクター、ニク・クレヴェロフ氏が制作を担当。アートディレクター、デザイナー、クリエイティブスタッフなど、実際の動画制作には十数人が携わったという。

トイザらスがSoraを使用して制作した動画

 一方で、本動画は批判も巻き起こった。クリス・アルシカン氏は「子供は気持ち悪くて不気味、感情は空虚」と指摘、AI動画の限界も露呈したという意見もある。