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アップル、「iPhone」のNFC技術をサードパーティーに開放--EUと合意
欧州委員会は、AppleのiPhone NFC技術をサードパーティーに開放する約束を受け入れたことを発表した。
Appleはこれまで独占していたNFC技術の利用を拡大し、サードパーティーのモバイルウォレットを許可することも約束した。
欧州委はAppleに不当な優位性を指摘し、制裁金を科す可能性も示唆した。
![アップル、「iPhone」のNFC技術をサードパーティーに開放--EUと合意](/img/article/20240712/66908fa06978f.jpg)
欧州連合(EU)の欧州委員会は現地時間7月11日、サードパーティーのモバイルウォレット開発者に「iPhone」の近距離無線通信(NFC)技術を開放するというAppleの約束を受け入れたと発表した。この約束は今後10年にわたり法的拘束力を持ち、欧州経済領域(EEA)で適用される。
Appleはこれまで、自社の決済システム「Apple Pay」のみがiPhoneのNFC技術を利用できるようにしてきた。欧州委は、これがAppleに不当な優位性をもたらし、イノベーションを阻害していると判断した。
Appleは、iPhoneユーザーがサードパーティーのウォレットを容易にデフォルトに設定できるようにすることなども約束した。違反した場合、世界年間売上高の最大10%に相当する制裁金を科される可能性がある。
EUは同日、この問題をめぐって2020年6月に開始していたAppleへの調査を終了することも発表した。
EUで競争政策を担当するMargrethe Vestager上級副委員長は、「今後、店舗でのiPhoneを使ったモバイル決済において、競合他社はApple Payと実質的な競争ができる。消費者はより幅広い選択肢の中から、安全で革新的なモバイルウォレットを選べるようになる」と述べた。