有人月探査「アルテミス3」着陸機、1年半遅れる可能性–NASA内部分析

AI要約

米航空宇宙局(NASA)は、有人月探査ミッション「Artemis III」の着陸機の打ち上げが少なくとも1年半遅れる可能性があると分析している。

Artemis IIIでは、米国人宇宙飛行士を再び月面に立たせる目標を持ち、SpaceXのStarshipをベースとした有人着陸システムが利用される予定。

NASAは打ち上げ時期を2026年9月に延期すると発表し、プロジェクトの進捗や課題について継続的に評価を行っている。

有人月探査「アルテミス3」着陸機、1年半遅れる可能性–NASA内部分析

有人月探査ミッション「Artemis III」(アルテミス3号)の着陸機(ランダー)の打ち上げが少なくとも1年半遅れる可能性があると、米航空宇宙局(NASA)が独自に分析している。海外メディアのSpaceNewsが報じている。

 Artemis IIIでは米国人宇宙飛行士を月面に再び立たせることを目標としており、月面への着陸船にはSpace Exploration Technologies (SpaceX)の「Starship」をベースとした“有人着陸システム(Human Landing System:HLS)”が利用される。打ち上げ時期は2026年9月に延期されることが、今年1月に発表された。

 2023年12月に行われた確認レビューでは、このプロジェクトが2028年2月までに実施されない可能性が30%あると評価された。一方で、NASAはArtemis IIIが2026年9月に予定通り打ち上げられると改めて強調している。

 NASAで探査システム開発ミッション本部(ESDMD)の上級幹部であるCathy Koerner氏は、HLSの最初の飛行や月面に降りるためのエレベーターなどの進捗を評価した。一方で、次の大きなマイルストーンは宇宙での極低温推進剤転送テストとなり、2025年初頭に計画されていると述べた。