八冠陥落危機の藤井聡太八冠、谷川浩司十七世名人の影響でエアロバイク始める予定

AI要約

将棋の第73期王将就位式が行われ、藤井聡太王将にエアロバイクが贈呈された。

藤井は運動を増やすためにエアロバイクを選んだ。現在は名人戦と叡王戦に挑戦中。

藤井は調子の波もあるが、常に全力を尽くして指す姿勢を貫くと述べた。

 将棋の第73期王将就位式が23日、東京・文京区の「東京ドームホテル」で行われ、藤井聡太王将=竜王、名人、王位、叡王、王座、棋王、棋聖との八冠=に贈位状とトロフィーの他に藤井の希望で記念品としてエアロバイクが贈呈された。

 運動の機会を増やそうと思ったという藤井。式後の会見では「最近棋士も運動してる方が多い。ランニングマシンかエアロバイクで迷ったのですが、谷川十七世名人がエアロバイクを使われているという話を聞いたことがあったので、それを参考にして決めたという感じです」と笑顔で明かした。「徐々に負荷をあげていければ」と向上心も見せた。

 現在、藤井は名人戦と叡王戦のダブルタイトル戦中。26、27日には北海道・紋別市で名人戦第5局、31日には初めて先にカド番に追い込まれている伊藤匠七段との叡王戦第4局が千葉・柏市で指される。

 今年度は4勝3敗の勝率0.571と例年に比べるとやや不調も感じさせるが、調子の整え方については「やっていればある程度調子の波は出てきてしまうもの。その上である程度意識しすぎないことも求められると思いますし、普段からしっかり取り組んでいくことが常に一番重要なこと」と答えた。

 叡王戦については「伊藤七段は中終盤で正確に指されたところが多かった。一方で、こちらの終盤の精度が下がってしまったところがあって、ここまでの結果に出てしまった」と分析した。

 初めて八冠陥落の危機に面しつつも「スコア的には苦しい状況になってしまっていますが、やるべきことや臨む上での気持ちは変えることではないかなと思っているので、今まで通り全力を尽くして指したい」と平常心で臨む。心身ともに充実させ、盤と向き合う。