西浦秀樹「地元から全国、世界へと羽ばたきたい」 初のベストアルバム「ALL TIME BEST 2005-2024」リリース

AI要約

シンガー・ソングライターの西浦秀樹が初のベストアルバムをリリース。東日本大震災の被災地応援ソングや大阪への思いを込めた楽曲を含む15曲を収録。

西浦は20年間に渡り様々な恋愛や人間模様を歌い続け、永遠の愛を信じている。

地元への感謝を胸に、歌手としての成長や夢の実現を目指して精力的に活動している。

西浦秀樹「地元から全国、世界へと羽ばたきたい」 初のベストアルバム「ALL TIME BEST 2005-2024」リリース

 シンガー・ソングライターの西浦秀樹(41)が初のベストアルバム「ALL TIME BEST 2005―2024」を28日にリリースした。東日本大震災の被災地応援ソングとして制作した「Glory days」や故郷・大阪狭山市への思いを込めた「好き」、安全地帯の名曲カバー「悲しみにさよなら」など15曲を収録。デビュー丸20周年を迎える来年は大阪・関西万博のステージにも出演が決定しており「地元から全国、世界へと羽ばたきたい」と飛躍を誓った。(江川悠)

 甘いマスクと甘い歌声を武器に、さまざまな恋愛の形や人間模様に心の底から向き合うことで、きっと永遠の愛があると信じて歌い続ける西浦。05年11月にシングル「指輪」でデビュー後、大きな転機が訪れたのは東日本大震災だった。

 ボランティアとともに東北各地の避難所や商業施設を回り、兄と慕う歌手の光永亮太の力を借りて制作した応援ソング「Glory days」を歌唱。「やっと歌が心に届いたと実感できて、自分の伝えたいことが明確になりました」。ふと浮かんだのは、故郷の大阪狭山市の原風景と母親の顔だった。

 「被災地ですごい感謝をされて、応援してくれる地元の人たちにももっと僕の歌を聴いてほしいなと」。地元凱(がい)旋ライブを始めるとともに、上京してから会う機会が減ってしまった母への愛を込めた渾身(こんしん)のバラード曲「背中」が誕生した。

 次の転機は18年。「安全地帯」メンバーの武沢侑昂と六土開正の編曲プロデュースのもと「悲しみにさよなら」をカバー。2人を自身のライブにも招いて夢の共演が実現した。ステージ上でレコーディング時からの感想を恐る恐る聞くと「いいと思うよ」と太鼓判をもらい「武沢さんがプロの歌手として認めてくれるレベルになった」と確かな手応えをつかんだ瞬間だった。

 そして20年には大阪狭山市の観光大使に就任。古川照人市長との対話から生まれた、故郷への想いを込めた楽曲「好き」と、コロナ禍に未来をつなぐために今を生きる人々の希望と願いを込めた「大切なもの」をリリースした。

 「『好き』の発売ライブをコロナで約2年ぐらいまたいで2回延期したんですよ。そのライブがようやく実現できたとき、地元ですごい熱く応援してくださってる皆さんに『3年頑張って紅白(歌合戦)に行きますので、応援してください』と明確なゴールを決めて宣言したので、20周年の来年は全国へ羽ばたけるような1年にしたい」

 その夢を後押しする舞台が用意された。大阪・関西万博で5月にソロステージ、8月には大阪狭山市の市制施行20周年の記念ソング「狭山音頭」を披露するステージに出演するという。

 カラオケの精密採点では100点や99点台を連発するほど歌唱力も抜群。西浦は「地元への恩返しもそうですけど、ベスト盤や万博をきっかけに自分の歌の力を知っていただき、歌声も『好き』になっていただけたら」とアピールした。

 ◆西浦秀樹(にしうら・ひでき) 1982年9月19日生まれ、大阪府出身。2005年11月にシングル「指輪」でデビュー。4枚目のシングルは制作中に東日本大震災が起こり、応援ソング「Glory days」を制作。同曲は「第93回全国高等学校野球選手権岩手県大会テーマソング」に採用された。16年にはAbemaTVとニコニコ生放送の同時生放送番組「西浦秀樹のめざせ紅白!」から生まれた、元AKB48の松井咲子、片山陽加らと結成した即興ワケありバンド「かにたま」としてバンドデビューも果たした。