カズオ・イシグロ氏デビュー作「遠い山なみの光」石川慶監督、広瀬すず主演で映画化

AI要約

ノーベル文学賞受賞作家のカズオ・イシグロ氏のデビュー小説「遠い山なみの光」が、石川慶監督、広瀬すず主演により日英合作で映画化されることが決まった。

1982年に英国で刊行(日本は84年)された「遠い山なみの光」は、イシグロ氏の生まれた1950年代の長崎と80年代の英国が舞台。原爆を体験し、後に英国へと渡る女性・悦子の記憶の秘密をひも解いていくヒューマンミステリーだ。

イシグロ氏は石川監督の22年『ある男』の大ファンで、今回のオファーを「映画化を希望してくださった最初の日から、とても興奮していました。脚本も夢中になって読み、ミステリアスで感動的でした」と快諾。「この物語は、日本の若い世代の人たちで映像化されるべき」という金言を授かった石川監督は、「イシグロさんのお言葉が、この大きな原作に立ち向かう勇気を与えてくれた」と感謝した。

広瀬は、戦後の長崎で懸命に生きる50年代の悦子を演じる。自身の出演シーンの撮影は終了しており、「不安感を抱きながら演じる、そんな日々でした。難しくて、悩みながらでしたが、不穏な緊張感がある度に悦子に近づいているのを確信し、心強い座組の中でお芝居ができたことが宝物のような時間でした」と振り返った。

その広瀬について、石川監督は「「紛れもなく、戦後の長崎に生きた悦子そのものでした。本当に素晴らしかった」と絶賛。自らエグゼクティブプロデューサーを務めるイシグロ氏も、「国際的な舞台において今最もエキサイティングな若手俳優の一人」と高く評価している。

現在も英国ロケを敢行中で、公開は戦後80年となる来年夏を予定。イシグロ氏は、「物語そのものは、第二次世界大戦の惨禍と原爆投下後の急激に変化していく日本に生きた人々のあこがれ、希望、そして恐怖を描いている。今なお私たちに影を落とし続けている、あの忌まわしい出来事の集結から80年を迎えるこの時期に公開されるのがふさわしい」と期待。広瀬も、「希望を捨てず、光に向かって。気が早いですが、皆さまに届く日が待ち遠しいです」と胸を高鳴らせている。

カズオ・イシグロ氏デビュー作「遠い山なみの光」石川慶監督、広瀬すず主演で映画化

ノーベル文学賞受賞作家のカズオ・イシグロ氏のデビュー小説「遠い山なみの光」が、石川慶監督、広瀬すず主演により日英合作で映画化されることが決まった。

1982年に英国で刊行(日本は84年)された「遠い山なみの光」は、イシグロ氏の生まれた1950年代の長崎と80年代の英国が舞台。原爆を体験し、後に英国へと渡る女性・悦子の記憶の秘密をひも解いていくヒューマンミステリーだ。

イシグロ氏は石川監督の22年『ある男』の大ファンで、今回のオファーを「映画化を希望してくださった最初の日から、とても興奮していました。脚本も夢中になって読み、ミステリアスで感動的でした」と快諾。「この物語は、日本の若い世代の人たちで映像化されるべき」という金言を授かった石川監督は、「イシグロさんのお言葉が、この大きな原作に立ち向かう勇気を与えてくれた」と感謝した。

広瀬は、戦後の長崎で懸命に生きる50年代の悦子を演じる。自身の出演シーンの撮影は終了しており、「不安感を抱きながら演じる、そんな日々でした。難しくて、悩みながらでしたが、不穏な緊張感がある度に悦子に近づいているのを確信し、心強い座組の中でお芝居ができたことが宝物のような時間でした」と振り返った。

その広瀬について、石川監督は「「紛れもなく、戦後の長崎に生きた悦子そのものでした。本当に素晴らしかった」と絶賛。自らエグゼクティブプロデューサーを務めるイシグロ氏も、「国際的な舞台において今最もエキサイティングな若手俳優の一人」と高く評価している。

現在も英国ロケを敢行中で、公開は戦後80年となる来年夏を予定。イシグロ氏は、「物語そのものは、第二次世界大戦の惨禍と原爆投下後の急激に変化していく日本に生きた人々のあこがれ、希望、そして恐怖を描いている。今なお私たちに影を落とし続けている、あの忌まわしい出来事の集結から80年を迎えるこの時期に公開されるのがふさわしい」と期待。広瀬も、「希望を捨てず、光に向かって。気が早いですが、皆さまに届く日が待ち遠しいです」と胸を高鳴らせている。

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元