【ライブレポート】BUDDiiS“サマステ”でのパフォーマンスにファン熱狂!「皆さんが僕たちの光です」

AI要約

BUDDiiSが夏の恒例ステージ『コカ・コーラSUMMER STATION音楽LIVE』に出演し、新アルバム『BRiLLiANT』を1枚丸ごと披露。

10人組のダイナミックなパフォーマンスや多彩な曲調で会場を熱狂させる。

夏のイベントを終え、今後は日本武道館ワンマンライブや新作ミニアルバムのリリースが控える。

【ライブレポート】BUDDiiS“サマステ”でのパフォーマンスにファン熱狂!「皆さんが僕たちの光です」

■最新アルバム『BRiLLiANT』を頭から終わりまで1枚丸ごと披露!

9月には初の日本武道館ワンマンも決定し、勢いに乗るBUDDiiSが、7月26日に夏の恒例ステージ『コカ・コーラSUMMER STATION音楽LIVE』に出演した。

毎年7~8月に行われる『テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭りSUMMER STATION』(通称“サマステ”)の一環で、多数の人気アーティストが日替わりでSUMMER STATION LIVEアリーナ(六本木ヒルズアリーナ)に登場するこのライブに、彼らが参加するのは今年で2度目。

初出演となった昨年はデビュー曲から最新曲までを順に並べてオーディエンスを驚かせたが、今年はオリコンデイリーチャート1位を記録した昨秋発売のアルバム『BRiLLiANT』を頭から終わりまで1枚丸ごと披露する斬新すぎるステージに。さらに配信されたばかりの直近楽曲2曲も加え、グッと多彩さを増したパフォーマンスで満員のバディ(BUDDiiSファンの呼称)たちを熱狂させた。

ドリーミングなオーバーチュアに乗って、夏らしいラフな出で立ちの10人が登場し、ライブの幕を切って落としたのは、アルバム『BRiLLiANT』の1曲目でもある「Koi to me」。 「サマステ、ブチ上がっていこうぜ!」とリーダーFUMINORIが煽ると、暮れなずむ六本木の夜をバディの掲げるカラフルなペンライトが照らしていく。

ステージ上でそれぞれが目まぐるしくポジションを変えながら歌声を交錯させ、10人組ならではのダイナミズムを、あくまでも軽やかに、オシャレに見せつけていくのが彼らのスタイル。

続いての夏曲「Glow Gold」でも、肩の力が抜けたチルな空気感を醸しつつ「バディ、もっとイケるでしょ?」とワガママに求めたり、かわいお団子スタイルのMORRIEがカメラに向かってサングラスを外したり、SHOWとKEVINがじゃれ合ったりと、魅力的な表情をバリエーション豊かに見せていく。

ここで、十人十色の魅力をテーマに“みんな違って みんないいよね”と歌い上げるリード曲「Brightness」では、まさしく10人の異なる歌声を本日の出で立ちと同じくカラフルにつなぎ、声を合わせてBUDDiiSの核とも言える人生賛歌なメッセージを伝えていく。

かと思えば、FUMINORI、SEIYA、SHOW、FUMIYAのみで歌うラップ曲「Mr.Freak Out」で、客席をドープに揺らしてバディを沸騰。4人が大きくステージに広がってバディを挑発する尖り切ったナンバーもアルバム収録曲ならではのものであり、「『Mr.Freak Out』ココでやるのいいね! 来ると思わなかったでしょ?」とMCで胸を張るのも納得だ。それは裏返すと、どんな曲もBUDDiiSとして咀嚼し、堂々と魅せられるという彼らの自信の表れでもある。

あまりの暑さに「いただきまーす!」とみんなで水を飲んでから、おなじみの「Magic」ではメンバーの愛らしいアクションやアレンジの効いたボーカルがタイトルどおりの魔法をバディにかけ、トドメとばかりSEIYAが投げキスすれば客席は狂喜乱舞。

さらに、アルバム随一のバラード「Lack」が蒸し暑い夜気を繊細に彩り、兄のMORRIEが弟のSHOOTを後ろから抱きすくめるようにして、兄弟ふたりでサビを歌い上げる流れにはこらえきれない悲鳴があがる。

10人で動きをシンクロさせ、舞うような振り付けのダンスや首回りを撫でるような仕草で切なさを溢れさせながら、埋めることのできないひとつのLack=欠落の物語を描いていく様には目を奪われるばかりだ。

一転、ディスコチューンの「P.A.R.T.Y」で颯爽と場の空気を塗り替えてから、感想を問われたYUMAが「楽しい」と告げると、HARUKIは「夜、はじめてだなって」と貴重なライブシチュエーションに感慨を表す。

ここで今日のセットリストがアルバム『BRiLLiANT』の曲順どおりであることを明かし、「次の曲は察しがついていると思うけど…」と始まったのは「WE HIGH」。SEIYA、SHOW、TAKUYAが歌うサビにFUMINORIとFUMIYAがラップで斬り込み、MORRIEとSHOOTがフェイクで包み込むボーカル構成も贅沢で聴きごたえ満点だ。

高みへと共に駆け上がりたいという想いのこもった「WE HIGH」で助走をつけ、「ここからもっともっとひとつになっていきましょう!」と号令をかけた「BUD」では、10人がステージに横一列に。大きく広がってタオルを振る彼らに、客席はペンライトを振って応え、BUDDiiSとバディとの絆を深める曲という目的を見事に果たしていく。

そして「皆さんが僕たちの光です」とFUMINORIが告げ、アルバムを締めくくる「SUNSHINE」へ。全員で柔らかなボーカルをつなぎ、力強くも壮大なサウンドに乗せてSHOWが歌い上げる“君を連れてくよ”のフレーズは、着実に会場のキャパを広げて“より良い景色”をバディに見せつつある彼らだけに説得力満点で、グッと深く胸に沁み入る。

FUMINORIとFUMIYAが振り付けたダンスで大きく手を振り、バディを優しく誘っていく展開もエモーショナル。のちのMCでFUMIYAが「泣いてる人いた!」と指摘したほど感動的なムードを作り、「ライブを想定して曲順を決めた作品なので、実際にやると緩急もあって楽しいですね」とSHOWが語ったアルバム10曲を披露し終えても、だが、今日のライブは終わらない。

ラストスパートをかけたのは。KEVINが作詞作曲に参加した最新のリリース2曲。春のホールツアーでお披露目され、7月に配信されたばかりの応援歌「LOUD」ではMORRIEが歌声を振り絞り、SHOOTやKEVIN、SHOWと声を響かせ合って、ペンライトを振り上げるオーディエンスを強く奮い立たせる。

ラストは情熱のラテンチューン「HONEY」をMORRIE、SEIYA、TAKUYAがなぜか正座のポジションから始めるという謎のノリで幕開けながら、“mera mera”という歌詞のとおり燃え立つような色気を振りまき、YUMAの吐息に場内は悶絶。SEIYAが高速ラップで攻め切り、曲中のダンスブレイクではFUMINORIがシャツをまくってバディに黄色い悲鳴をあげさせる。ここまでデンジャラスな楽曲は、間違いなくBUDDiiSにとっての新境地。爽やかな色の強いイメージを振り切って、ここからどんな領域へと広がっていくのか今後が楽しみだ。

9月6・7日にはグループ史上最大規模となる日本武道館でのワンマンライブ2デイズを開催するBUDDiiS。9月18日には1stミニアルバム『UtopiiA』のリリースも決定しており、こちらには本日のフィナーレを熱く飾った「LOUD」と「HONEY」も収録される。十人十色の歌とラップとダンスを組み合わせ、これから彼らが生み出すであろう百花繚乱のパフォーマンスに期待はふくらむばかりだ。

TEXT BY 清水素子

PHOTO BY 米山三郎

<セットリスト>

01. Koi to me

02. Glow Gold

03. Brightness

04. Mr.Freak Out

05. Magic

06. Lack

07. P.A.R.T.Y

08. WE HIGH

09. BUD

10. SUNSHINE

11. LOUD

12. HONEY