藤井聡太王位、渡辺明九段に敗れ1勝1敗に 21歳最後の対局を白星で飾れず【王位戦第2局】

AI要約

第65期王位戦第2局は、藤井王位が渡辺九段に敗れ、1勝1敗となった。

藤井王位と渡辺九段の対局は激しい攻防となり、渡辺九段が優勢を築いて勝利した。

藤井王位は連続5期目の制覇を目指し、渡辺九段は22年連続のタイトル戦登場という対局だった。

藤井聡太王位、渡辺明九段に敗れ1勝1敗に 21歳最後の対局を白星で飾れず【王位戦第2局】

 将棋の第65期王位戦7番勝負第2局が17、18日に北海道函館市の「湯元 啄木亭」で指され、後手の藤井聡太王位(21)=竜王・名人・王座・棋王・王将・棋聖との七冠=が渡辺明九段(40)に97手で敗れ、1勝1敗となった。19日が誕生日の藤井王位は、21歳最後の対局を白星で飾れなかった。第3局は30、31日に徳島市の「渭水苑」で、藤井王位の先手で指される。

 第1局の千日手指し直し局で渡辺九段が先手となったのと同じ、お互いに飛車先の歩を付き合う相懸かりの戦型となった本局。藤井王位は300手目に角交換に持ち込み、攻め合い含みの序盤戦となったが、1日目の午後は長考が目立った。2日目は渡辺九段の封じ手、53手目から2度目の角交換となり、渡辺九段が積極的に敵陣に迫る手を選択した。

 昼食を挟んだ長考合戦から藤井王位が飛車と銀、渡辺九段が桂馬と角を奪い合う決戦となり、渡辺九段が敵陣に打ち込んだ角を中段に成りかえって攻守に利かすなど優勢を築いた。藤井王位も82手目、敵玉近くの敵陣最下段に飛車を打って反撃の準備を整えたが、渡辺九段が着実な手を続けて第1局のような逆転を許さずに押し切った。

 両者のタイトル戦での対戦は過去5戦で藤井王位が獲得4、防衛1で5連続制覇。公式戦対局は藤井王位の21勝5敗で渡辺九段は連敗を3で止めた。藤井王位は今回防衛すれば連続5期獲得となり、先に権利を得た棋聖に続いて永世王位の資格を得る。渡辺九段は22年連続のタイトル戦登場。昨年の名人戦で藤井六冠(当時)に敗れ、20年保持し続けたタイトルを失い無冠に転落した因縁がある。