ナタリー・ポートマン ユダヤ系ジャーナリスト役に神妙「抑圧される側は同時に抑圧者にもなる」

AI要約

イスラエル出身の米女優ナタリー・ポートマンがApple TVの刑事ドラマに出演し、抑圧された側の人々が他者を抑圧するというテーマを探る。

ドラマ「レディ・イン・ザ・レイク」では、ポートマン演じるユダヤ系ジャーナリストが殺人事件の謎を追う。

ポートマンは、ジャーナリズムの倫理と抑圧に関する複雑な問題について考察し、自身の立場に慎重な姿勢を示す。

ナタリー・ポートマン ユダヤ系ジャーナリスト役に神妙「抑圧される側は同時に抑圧者にもなる」

 イスラエル出身の米女優ナタリー・ポートマン(43)が、19日から配信が始まる話題のApple TVの刑事ドラマに出演し、メリーランド州で起きた2件の殺人事件を担当するユダヤ系ジャーナリストを演じている。その中で「抑圧された側の人たちが他者を抑圧する」という事実について考えさせられたと明かした。

 米動画配信サービスApple TVのオリジナル作品「レディ・イン・ザ・レイク」は、2019年の米作家ローラ・リップマンによる同題の小説をドラマ化したもので、全6話のショートシリーズ。

 1960年代を舞台に、ボルチモアの専業主婦からジャーナリストに転身したポートマン演じるマディが、11歳のユダヤ人少女テシーと、勤勉な黒人の女性活動家クレオが殺害された別々の事件の謎を追うというもの。

 マディ役を通して、ポートマンは、「抑圧される側は同時に抑圧者にもなる。私たちは自分の自由を求めるときに、他人の人生を踏みにじっていることに気づかないこともある」と英紙ガーディアンに語った。

 ポートマンは、「(ジャーナリストにとって)他人の人生は題材であり、そのことが本質的に道徳的な問題かどうかという疑問もある。そもそもジャーナリストは事実を伝えることであり、事実を語ることで、対象者の人生にどのような影響を与えるかを考えるものではないからだ」と指摘した。

 イスラエル国籍も持つポートマンは、戦闘が続くイスラエルとパレスチナ・ガザ地区を実効支配する武装組織ハマスの戦争について、自身の考えを述べることにはためらいがあるとし、「私がどう感じているかについては、残念ながら相当長くなるので簡単には語れない」と説明。互いに抑圧された長い歴史を持つイスラエルとパレスチナについて言及することは避けた。