ひとシネマ執筆陣が選んだ〝2024年上半期の5本〟:配信「ナイト・エージェント」「ザ・クラウン」引き込まれる見応え 後藤恵子
上半期の秀作映画・ドラマ5作品を紹介。
「落下の解剖学」や「関心領域」など選出。
コンテンツは配信も含めて選定。
劇場作品ではザンドラ・ヒュラー主演作が2本選ばれる。
「関心領域」がトップ3に入るなど注目。
配信作品も様々なジャンルが揃う。
「ナイト・エージェント」や「ザ・クラウン」なども選出。
作品ごとに特徴や魅力が述べられる。
歴史ドラマ「ザ・クラウン」は特に見応えがある。
2024年も半分が過ぎ、1年の折り返し点でちょっと立ち止まって、今年の秀作、話題作をおさらい。上半期に映画館や配信で公開された多くの作品の中から、ひとシネマ執筆陣がお勧めの5本を選んだ。
「落下の解剖学」
「関心領域」
「BELIEVE 日本バスケを諦めなかった男たち」
「ナイト・エージェント」Netflixシリーズ
「ザ・クラウン」Netflixシリーズ
コラム「オンラインの森」を担当しているので、配信も含めた5本をチョイス。基準は鑑賞後に何かを感じ、それがその時だけのものではないもの、です。
劇場公開作は、くしくもザンドラ・ヒュラー主演作を2本選出。「落下の解剖学」はザンドラの演技と脚本で2.5時間を見せ切った素晴らしさ。フランスの法廷でのお作法なども興味深かった。「関心領域」はタイトルも含め、今年のトップ3に入るだろう1作。「BELIEVE ……」は、選手たちが目標に向けてひたすら考え、努力する姿の尊さがまぶしい。
配信ドラマの「ナイト・エージェント」はサスペンスアクション。スケープゴートにされた男女が真実を突き止める内容は、今の政治の世界でも起こりうる話で絵空事と感じさせない作りが見事。最後の「ザ・クラウン」は偶然見始めた。ご存命の方々が出てくるあたりからはソープオペラを見ている感覚に陥るものの、若きエリザベス2世がいかにして女王としてのスタンスを確立するのかが描かれる1~3シーズンは、歴史ドラマとして見応えと学びがあった。