山﨑賢人の“第2章”はここから始まった 『キングダム』信役は20代を捧げた運命の役に

AI要約

『キングダム』シリーズ最終章の第4弾『キングダム 大将軍の帰還』の劇場公開初日に合わせ、第3弾の『キングダム 運命の炎』が地上波初放送される。

物語では大将軍を目指す信と嬴政が趙軍に立ち向かうストーリーが展開され、王騎や紫夏らの重要なエモーショナルなパートも描かれる。

主演の山﨑賢人は『キングダム』シリーズで野生児的な演技を披露し、アクション映画での活躍が高く評価され、第2章への飛躍を果たしている。

山﨑賢人の“第2章”はここから始まった 『キングダム』信役は20代を捧げた運命の役に

 映画『キングダム』シリーズの最新作にして最終章となる第4弾『キングダム 大将軍の帰還』の劇場公開初日に合わせ、7月12日の日本テレビ系『金曜ロードショー』では、第3弾『キングダム 運命の炎』(2023年)が地上波初放送される。『大将軍の帰還』へとつながる『運命の炎』は、天下の大将軍を目指す信(山﨑賢人)が、さらに飛躍するストーリーとなっている。

 魏との戦いに勝利をおさめた秦国に、積年の恨みを抱える隣国・趙の軍隊が攻め込んでくる。残忍な趙軍に対抗すべく、嬴政(吉沢亮)は、長らく戦から離れていた伝説の大将軍・王騎(大沢たかお)を総大将に任命。奇しくも、王騎にとって因縁の地である馬陽が決戦の地となる。

 本作では、王騎から中華統一への想いや覚悟を問われた嬴政が、かつて趙で人質として深い闇の中にいた時に、光をもたらしてくれた恩人・紫夏(杏)について明かすという、非常にエモーショナルなパートが描かれる。紫夏との約束を守るため、中華統一という修羅の道を歩む決意をした嬴政。

 また、信は100人の兵士を率いる隊長になり、戦場へと向かう彼の隊に、王騎は「飛信隊」という名を授ける。それによって、大いに士気が上がる信たちだが、王騎は飛信隊に「2万の軍勢を率いる敵将を討て」という無謀な特殊任務を言い渡す。秦国滅亡の危機を救うため、不可能とも思える任務を可能にしようと奮闘する信たち。

 『キングダム』シリーズで熱い演技を見せている山﨑にとって、信役は大きなハマり役となったと言える。2010年から俳優業をスタートさせた山﨑は、2010年代は『L・DK』(2014年)、『ヒロイン失格』(2015年)、『オオカミ少女と黒王子』(2016年)など、キラキラした甘い雰囲気の恋愛漫画の実写映画に立て続けに出演し、“実写化王子”や“壁ドン俳優”と呼ばれることもあった。

 2019年、山﨑は映画『キングダム』の主演に抜擢され、『キングダム2 遥かなる大地へ』(2022年)、『キングダム 運命の炎』と、3作続けて大ヒットを記録。王子様的なキャラクターを脱却し、原作の信のイメージに近い野生児的な荒々しさを体現した山﨑は、大勢の観客から指示され、人気を博した。

 高度な激しいアクションにも挑戦し、豪華キャストの中で座長を務めている山﨑は、『キングダム』シリーズ以降、『今際の国のアリス』シリーズ(2020年~)、『ゴールデンカムイ』(2024年)といったアクション大作で主役を張れる逸材として、高く評価される俳優へと成長。まさに“第2章”に突入したと言えるのではないだろうか。

 9月には30歳になる山﨑は、『キングダム』の撮影に入る準備期間も入れると、20代の大部分を『キングダム』と共に歩んできた印象だ。『キングダム』愛が深く、非常に想い入れのあるシリーズだと語っている彼の分身のような存在の信。真っ直ぐで情熱的で、逞しく、頼もしい存在となってきた信が、さらに大きく飛躍し大活躍する『運命の炎』は、シリーズ史上最大の戦いが描かれる、大迫力の映画となっているので、地上波初放送のこの機会に、ぜひ楽しんで観てほしい。