服は「似合いすぎる」と存在感が消えちゃう!? モデルはまじが考える「好きな服、似合う服」

AI要約

浜島直子さんが考える似合う服についての考察。似合うにも度合いがあり、似合いすぎる服は存在感を消してしまうと感じている。

服を選ぶ際の理由として、「好き」「似合う」「着心地がいい」があり、それらが重なればラッキーだと述べる。自分らしいアイテムを見つける喜びを表現。

浜島直子さんが上品なスーツにはずば抜けた似合いを感じるが、過度にハマりすぎることによる存在感の消失に悩む。しかし、客観的な視点から着る服を見つめ直すことの重要性に気づく。

服は「似合いすぎる」と存在感が消えちゃう!? モデルはまじが考える「好きな服、似合う服」

モデルとして、テレビ出演やラジオパーソナリティとしても活躍中の浜島直子さん、愛称“はまじ”。彼女がファッション、ビューティ、ライフスタイル、さまざまなジャンルで新しい自分を発見していく連載です。今週はモデルはまじが考える”似合う服”について。似合うにも度合いがあり「似合いすぎる服は存在感を消してしまう気がする……」と言います。

 

着る服を選ぶとき、いろいろな理由があると思います。「好きだから」「似合うから」「着心地がいいから」。全部が重なれば、それほどラッキーなことはありませんよね。たとえば、今日着ているようなゆったりしていて軽やかなワンピース。「好き」だし、周囲からも「似合う」と言ってもらえて、締め付けもなく「着心地がいい」。まさに私らしいアイテム。この連載を見返してもらうとよくわかりますが、何度となく着ています(笑)。

「好き」や「着心地がいい」はわかりやすいですが、「似合う」は少し難しいなと思うことがあります。

実は私、上品できれいめなスーツがすごく似合うんです。というのも肩幅が広くいかり肩なので、天然ハンガーのようにキレイなシルエットが保てるんです。あ、てことはたまたま体型に合うだけなのかな(笑)。でも、似合いすぎて、ハマりすぎてしまうがために、ふわーっと存在感が消えていって残像みたいになっているような感覚も自分の中にはあって。

でも、決してハマりすぎることをネガティブに思っているわけではなく、冷静に自分が着る服を見られるのは、いいことだなと思っています。客観的に見られれば、着ないという選択もできるし、着方で工夫するということもできる。目に映るものすべて欲しかった若かりし頃の私にはなかった視点です(笑)。

そして似合いすぎるからとジャケット全般を手に取らなかった時期を経て、最近は少しずつジャケットにも気持ちが向くようになってきました。

きっかけは、撮影でジャケットを着る機会が重なったから。カジュアルに着させてもらうことが多いですが、何度も着ていくうちに、かっちりしすぎないオーバーサイズな一枚ならいいのかもしれないという発見がありました(ありがたいですね、撮影でいろいろ着られるのは)。ジャケット=かしこまって着るアイテムという意識もあったのですが、見渡してみると素材やデザインの幅もあるんですよね。

そして最近、ついにジャケットを買うまでになったのです。少しゆったりしたサイズで素材はハリスツイード。メンズライクな一枚です。そして、その後には、シャツ感覚で着られるコットンのテーラードジャケットも。皆さんご存じだと思いますが、いざワードローブに加わってみるとジャケットって本当に便利(笑)。メインアイテムとしても着られるし、季節の変わり目にはアウター代わりのも。

似合いすぎるから、きちんとしたアイテムだから、私には縁のないアイテムだと思っていたものが、まさか着るようになるとは。私の中では意外に大きな変化でした。この先、たとえば髪型や髪色が変わったら、シワが増えたら、体型が変わったら、きっと好きも似合うも変わっていくはず。

服も私も変化していくものだからこそ、変に決めつけすぎずに、縁のないアイテムだと思っていたものも袖を通してみたり。「好き」にも「似合う」にも柔軟でありたいですよね。皆さんにもハマりすぎて縁遠かった服、避けていたけれど着るようになった服はありますか?

撮影/森脇裕介

スタイリング/福田麻琴

ヘア&メイク/TOMIE

構成・文/幸山梨奈