山崎八段 悲願の初タイトル届かず…藤井棋聖にストレート負け 「最後の大舞台」覚悟も

AI要約

将棋の第95期棋聖戦5番勝負第3局が行われ、山崎隆之八段が藤井聡太棋聖に敗れ、タイトル獲得はならなかった。

対戦成績は0勝3敗であることが明らかになった。

藤井聡太は5連覇を果たし、史上最年少となる永世棋聖の資格を獲得した。

 将棋の第95期棋聖戦5番勝負第3局は1日、名古屋市の万松寺で指され、先手の挑戦者・山崎隆之八段(43)が藤井聡太棋聖(21)=王将含む7冠=に100手で敗れた。シリーズ対戦成績0勝3敗で敗退。悲願の初タイトルはならなかった。藤井は5連覇で、史上最年少となる自身初の永世称号「永世棋聖」資格を獲得した。

 崖っ縁で迎えた一戦。戦型は先手・山崎の得意戦法・相掛かり。自身の十八番で逆襲の1勝を目指した。序盤は互いに静かな駒組み。昼食後に角と飛車を交換すると藤井がじわりと攻勢を強めて終盤に突入。最後は粘りを見せたものの押し切られた。

 前夜祭では「追い詰められてしまったが、体調、調子自体が悪いわけじゃない。ベストを尽くすしかない」と必勝を期していたが、無念のストレート負けとなった。

 山崎にとって約15年ぶり2度目のタイトル挑戦だった。本紙のインタビューでは今年3月、左目の緑内障と診断されたことを告白しており、「最後の大舞台の思いで指す」と覚悟を持って臨んでいたが、悲願の初タイトルには届かなかった。