伍代夏子「約束果たせてうれしい」、珠洲市で能登半島地震の復興応援無料コンサート、400人に歌声でエール

AI要約

伍代夏子が石川・珠洲市で能登半島地震の被災地復興応援コンサートを開催し、演歌仲間らと共に地元住民を元気づけた。

被災地支援は5度目の訪問で、継続的な支援を決意。肝炎啓発活動も行い、早期発見を呼びかけた。

地震から約半年経ち、仮設住宅が立ち並び、復興の途中である現状を目の当たりにし、地域のコミュニティー再建への願いを述べた。

伍代夏子「約束果たせてうれしい」、珠洲市で能登半島地震の復興応援無料コンサート、400人に歌声でエール

 歌手の伍代夏子(62)が29日、石川・珠洲市の市立三崎中学校で能登半島地震の被災地復興応援コンサートを開催した。2月に炊き出しを行うなど、支援活動での同県訪問は5度目。「歌いに来るという約束を果たせてうれしい」とかみ締めた。伍代の思いに賛同した島津悦子(62)、石原詢子(56)ら演歌仲間6人も参加。地元住民400人を歌声で元気づけた。

 元日に大きな被害を受けた能登半島先端の街に、笑顔の花が咲いた。

 伍代らは「がんばろう能登」と書かれたうちわを持ち、出演者全員で「能登半島」(石川さゆり)、「能登はいらんかいね」(坂本冬美)など能登にまつわる名曲を歌唱。ステージを降りると花道の奥まで向かい、地元住民一人ひとりと固い握手を交わした。

 発起人を務める伍代は「『次に来る時は、歌を歌いに来るから』という約束をしていましたから。その約束が果たせてうれしいです」と感慨深げ。目頭を熱くする400人の姿に「ああ、良かった…って。胸をなで下ろしています」と安どの笑みを浮かべた。

 今なお続く避難生活、復興に向けた尽きない心労。2月に同市や七尾市で炊き出しを実施した伍代が「音楽を通じて被災者に少しでも元気や癒やしを届けられたら」と入場無料で企画した。「美魔女艶歌(えんか)卓球部」のメンバーで趣旨に賛同した島津、石原、多岐川舞子(54)、大石まどか(51)、みずき舞(50)、椎名佐千子(41)が参加。それぞれ2曲ずつを披露し、卓球対決でも盛り上げた。

 地震発生から約半年、中学校の校庭には60戸の仮設住宅が並ぶ。会場となった体育館の屋根にも、ビニールシートで応急処置がされたままだ。伍代は「地域を再建できても、そのコミュニティーまでは復活しづらい(と聞く)。ご家族、ご近所さんとの絆を大事に、気持ちを強く、前向きに生きてほしい」とエールを送った。

 被災地支援では5度目の石川訪問だったが、これで終わりではなく、ここからがスタート。「1回だけじゃなく、継続的に行っていくものだと思う。そのバトンをつなげていくのが、私たちの役目」と決意を新たにした。(加茂 伸太郎)

 肝炎早期発見へ「血液検査して」 〇…厚生労働省「知って、肝炎プロジェクト」の肝炎対策特別大使を務める伍代は、コンサート中盤のトークコーナーでは啓発活動を実施。「肝炎は肝臓が炎症を起こしている状態。その状態が長く続くと肝硬変、肝臓がんになってしまう。今は飲み薬で治る時代。健康が一番ですから(早期治療・早期発見のため)血液検査をしてください」と呼びかけた。