桐島聡氏の半世紀に及ぶ逃亡を古舘寛治主演で映画化 「REVOLUTION+1」の足立正生監督がメガホン

AI要約

逃亡犯として半世紀に渡り逃れ続けた過激派「東アジア反日武装戦線」のメンバー・桐島聡氏の生涯が、映画「逃走、貫徹!」として描かれることが発表された。

安倍元首相銃撃事件をモチーフにした本作では、桐島氏を演じる俳優・古舘寛治が主演を務めることとなり、7月上旬にクランクインが予定されている。

桐島氏は40年以上も逃亡を続けており、病気によって死亡するまで本名を隠し続けていたが、最終的には自らの身元を明かした。映画化される彼の生涯は、革命への確信に向かう苦難の道を描くものとなる。

桐島聡氏の半世紀に及ぶ逃亡を古舘寛治主演で映画化 「REVOLUTION+1」の足立正生監督がメガホン

 1974~75年の連続企業爆破事件の一つに関与するなど指名手配容疑を含む5つの事件で書類送検されていた過激派「東アジア反日武装戦線」のメンバー・桐島聡氏(1月に70歳で死亡)の半世紀に及ぶ逃亡が「逃走、貫徹!」(仮題)として映画化されることが27日、発表された。

 安倍元首相銃撃事件をモチーフに映画化した「REVOLUTION+1」の足立正生監督がメガホンを執り、主演の俳優・古舘寛治が桐島氏を演じる。7月上旬にクランクインを予定している。

 桐島氏は約40年前から「内田洋」という偽名で神奈川県藤沢市の工務店に住み込みで勤務。胃がんを患い、今年1月に入院後、病院関係者に「桐島聡」だと打ち明けていた。東京地検は3月に容疑者死亡で不起訴とした。

 映画化について足立監督は「警察による誤認手配に50年間追われ、辛苦の逃走を続けた青年・桐島聡が獲得しようとしたものは何か。彼の生き様は、地獄の沙汰では済まない残虐世界だったのか。しかし、同時に、死の間際に『私はキリシマサトシだ!』と名乗り出て表現し、獲得しようとしたものは何か。それは、彼が生きた怨念となった『革命への確信』への証だったのだろう。それらは、映画でしか描けない」と意図を説明した。

 古舘は「ある日、足立さんと初めて会った。やるしかないと思った。言葉にしがたい個人の魅力というのは人の動機付けになるんだなと驚いた。お金が動機でないということは反資本主義的であろう。この映画のスタートとしてまずは上々である」と話している。