ブラッド・スウェット&ティアーズが“消えた”真相に迫るドキュメンタリー公開

AI要約

1967年にアメリカで結成されたバンド、ブラッド・スウェット&ティアーズに迫るドキュメンタリーが公開される。

BS&Tはホーンセクションを従える斬新なサウンドでブラスロックの先駆けとなり、ヒット曲を連発するも、東欧ツアー中に悲劇が起きた。

本ドキュメンタリーでは、数々の機密データや関係者の証言を通じて、BS&Tの悲劇の真相と国際情勢とのつながりが明らかにされる。

ブラッド・スウェット&ティアーズが“消えた”真相に迫るドキュメンタリー公開

1967年にアメリカで結成されたバンド、ブラッド・スウェット&ティアーズ(BS&T)に迫るドキュメンタリー「ブラッド・スウェット&ティアーズに何が起こったのか?」が公開される。

ブルース・プロジェクトを脱退したアル・クーパー(Vo, Key)がボビー・コロンビー(Dr)、スティーヴ・カッツ(G)と結成したBS&T。ホーンセクションを従えるロックバンドという斬新なサウンドは、その後のシカゴ、チェイス、タワー・オブ・パワーなどに連なる“ブラスロック”の先駆けとなった。1968年のデビュー作「子供は人類の父である」が全米でヒットするも、その直後にクーパーは脱退。新ボーカルのデヴィッド・クレイトン・トーマス加入後のセカンドアルバム「血と汗と涙」は7週連続全米1位を記録し、1969年グラミー賞で4部門を制覇した。シングルチャートも席巻する絶頂期の中、彼らは本作の舞台となる東欧ツアーへと旅立つ。

本ドキュメンタリーでは、初公開となる“鉄のカーテン”の向こう側で撮影された映像や、バンドメンバーおよび当時の関係者から提供された数多くの写真と証言、未発表ライブ映像、リチャード・ニクソンとヘンリー・キッシンジャー国務長官の間で交わされたアメリカ政府による文書、ルーマニアの秘密警察からのファイルといった数多の機密データによって、ロック史のみならず現代の世界情勢にもつながる分断の歴史が明らかに。“国家的キャンセルカルチャーに巻き込まれ姿を消した”とされる彼らの悲劇の真相に迫る。

作中にはBS&Tからコロンビー、カッツ、クレイトン・トーマスのほか、ジム・フィールダー、フレッド・リプシウスも登場。YouTubeでは予告編が公開中だ。

監督を務めたのは「ジョン・コルトレーン/チェイシング・トレーン」「PEACE BED アメリカVSジョン・レノン」などの音楽ドキュメンタリーで知られるジョン・シャインフェルド。「本作は音楽愛好家やBS&Tファンのためだけのものでもない。政治スリラーであり、そして驚くほど力強い共鳴と、今日世界で起こっていることとの類似性を持っている」とコメントしている。

「ブラッド・スウェット&ティアーズに何が起こったのか?」は9月27日より東京のYEBISU GARDEN CINEMA、シネマート新宿、シネ・リーブル池袋ほか全国で順次公開される。