「恥ずかしい話こそ扱いたい」映画監督・今泉力哉のユニークな創作の日々を見つめる『情熱大陸』

AI要約

映画監督の今泉力哉が、恋愛映画を手掛ける独自のスタイルや撮影手法について語る。

彼の作品はリアリティ満点の長めの会話劇で、共感を呼び起こす魅力がある。

今泉は自らの映画を観客と共に楽しむことや、恋の悩みに答えるなど、ユニークなアプローチで作品と向き合う。

「恥ずかしい話こそ扱いたい」映画監督・今泉力哉のユニークな創作の日々を見つめる『情熱大陸』

 6月2日(日)放送の『情熱大陸』(MBS/TBS系 午後11時~11時30分)に、映画監督の今泉力哉が出演する。

 今泉力哉の恋愛映画は、特に何も起きない。登場人物は成長するわけでも成功のために行動するわけでもない。一見、その場しのぎに見えることも多い。なのにそれが、とても魅力的に映る。

 真骨頂は、長めの会話劇。異様なまでのリアリティに、共感する人、背中を押される人が後を絶たない。何ともクセになる映画を量産する彼はいま、恋愛映画の旗手と目される。今泉いわく「人と同じことはやりたくない。天邪鬼だし、ベタは嫌」。

 撮影手法も独特だ。小豆島で行われた、新作「からかい上手の高木さん」の撮影。俳優・永野芽郁と高橋文哉を迎え、今泉作品では最大規模の作品。どんなにメジャーになろうとも、見えてきたのはどんな場面でもよく悩む姿。自然体の演技を役者と一緒に作り上げていく演出。10年以上一緒に映画を作ってきたスタッフらに支えられながら、丁寧に映画を撮り続ける。

 自ら監督した映画を観客と一緒になって観ることもあるし、トークイベントやSNSで恋の悩みにも答える。そして誰かとよく酒を飲む。時に俳優・成田凌と。時に自分の映画を観てくれた知らない人たちと。肴は決まって恋の話。成田は言う「今泉には、包容力とは違う何かがある」。

 他の映画では日の目を見ないような不器用な登場人物たちの、何でもない時間を描写する今泉。「個人的な悩みや人に話せない恥ずかしい話こそ扱いたい」。それで助けられる人がいると信じる映画監督の、ユニークな創作の日々を見つめる。