「薬屋のひとりごと」作画担当、4700万円脱税の起訴内容認める

AI要約

所得を申告せずに約4700万円を脱税した漫画家池田恵理香被告の初公判が行われた。

検察側は池田被告が確定申告を怠った理由や過去の申告遅れの態度を指摘し、関係者からの助言も明らかにした。

池田被告は2億6000万円の所得があるにも関わらず約4700万円の所得税を脱税し、後に全額納付した。

「薬屋のひとりごと」作画担当、4700万円脱税の起訴内容認める

 所得を申告せずに約4700万円を脱税したとして、所得税法違反(単純無申告)に問われた福岡市南区、漫画家、池田恵理香被告(36)の初公判が31日、福岡地裁(武田夕子裁判官)であった。池田被告は起訴内容を認めた上で「数年分まとめて確定申告するつもりだった」と述べた。

 池田被告は「ねこクラゲ」のペンネームで活動し、人気小説「薬屋のひとりごと」の漫画版の作画を担当している。

 検察側は冒頭陳述で、池田被告が2010年に漫画家として活動し始め、知人から確定申告の必要性を教えてもらっていたと指摘。申告の必要性を認識していたが、漫画の締め切り期限を優先し申告しなかったとした。

 また、過去にも確定申告の期限を守らずに数年分まとめて申告することを繰り返したと指摘。担当編集者が「問題を起こせば連載が打ち切りになる。確定申告するように」などと指摘したとする供述調書や、「薬屋のひとりごと」の原作者も「税理士に相談したほうがいい」などと助言していたという供述調書も読み上げられた。

 起訴状などによると、池田被告は19~21年、漫画家として計約2億6000万円の所得があったが、期限までに申告せず所得税約4700万円を脱税したとしている。その後、延滞税など含めて全額納付した。【志村一也】