「リレー捜査」防犯カメラ映像の時間巡り審理再開した窃盗事件の公判、再び結審…福岡地裁

AI要約

検察側は、無職男性被告に対し懲役4年を求刑し、映像の時刻ずれに関する疑問を指摘した。

一方、弁護側は時刻ずれによりカメラ映像の信憑性が低いと主張し、被告の犯行を否定した。

公判は結審し、判決は6月7日に出される予定である。

 防犯カメラ映像をつなげて容疑者の足取りを追う「リレー捜査」などを踏まえ、窃盗罪などで起訴された無職男性被告(54)の公判が29日、福岡地裁であった。検察側は改めて懲役4年を求刑し、弁護側も再び無罪を訴え、結審した。判決は6月7日。

 公判を巡っては、裁判官が3月、被告が現場まで歩く様子を映したと検察側が主張する映像のうち、一つの映像について「現場に近づいているのに時間が遡って記録されている」と疑問を呈し、結審していた審理が再開されていた。

 検察側は論告で、撮影から押収までに正しい時刻と、映像に表示される時刻にずれが生じることがあるとし、今回も押収までに期間があったためにずれが生じたと主張。被告の着衣などから「犯人であることは明白」と述べた。一方、弁護側は時間がずれることにより、それぞれのカメラの正確な撮影時刻が不明ということになり、映像で追いかけた人物が同一人物かどうかの立証が不十分であると反論した。