【解説】強まる“自民逆風”に勝機か…蓮舫氏が都知事選出馬を表明 小池都知事らと対決へ

AI要約

立憲民主党の蓮舫参院議員が東京都知事選への出馬を表明し、小池都知事の政策を批判しつつ自らの政策を示す必要がある。

蓮舫氏と小池都知事は200万票を集められる力を持つため、激戦が予想されている。

自民党は、前日の地方選での敗北が蓮舫氏の出馬を決める一因であったと見られる。

【解説】強まる“自民逆風”に勝機か…蓮舫氏が都知事選出馬を表明 小池都知事らと対決へ

立憲民主党の蓮舫参院議員が東京都知事選への出馬を表明した。蓮舫氏は裏金議員や政治とカネの問題を指摘し、小池都政のリセットを訴えた。蓮舫氏と小池都知事は、お互い200万票を集められる力を持っているため、激戦が予想される。なぜいま都知事選出馬なのか、勝算はあるのか、そして自民党は誰を応援するのか、政治ジャーナリストの田﨑史郎氏に聞いた。

まずは蓮舫氏と、立候補する方向で調整している小池都知事の経歴を改めて見ていく。

年齢は、蓮舫氏が56歳、小池都知事が71歳。蓮舫氏はタレントから報道キャスターに、小池都知事はコーディネーターやインタビュアーを経て、報道キャスターになっており、2人には、報道キャスターという共通点がある。

蓮舫氏は、2004年参院選初当選から現在4期連続当選し、民主党政権時代は行政刷新担当相や、その後も民進党代表を務めるなど、立憲民主党を代表する議員のひとりだ。

一方、小池都知事は、1992年日本新党から参院選に出馬して初当選し、その後は衆院議員を8期連続当選。環境相、女性初の防衛相、自民党総務会長を務め、2016年の都知事選に女性で初めて当選し、現在は3選を目指して立候補調整を進めている。

政治ジャーナリスト 田﨑史郎氏:

蓮舫氏が出馬表明したことによって、都知事選の関心度が一気に上がった。2人とも日本を代表する女性政治家。その対決が見られるということになる。過去の選挙実績などを見ると、お互い200万票を集められる力を持っているため、高いレベルの戦いになると考えられる。

27日の会見で蓮舫氏は出馬した理由について「裏金議員、政治とカネの自民党、この自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットしてほしい。その先頭に立つのが私の使命」だと述べた。さらに、20年間の国政経験の中で、10人の首相と国会論戦で向き合ってきたとした上で「改革が私の政治の原点。行政改革の果実を政策の財源に充て、弱い方たち、格差で日が当たらない方たちに振り分けたいというのが、私の変わらざる原点。東京都でも同じ姿勢で臨みたい」と話している。

蓮舫氏の出馬については、26日に行われた「静岡県知事選」「目黒区の補選」での自民党敗北が、最後の決め手となったと思われる。

政治ジャーナリスト 田﨑史郎氏:

側近の話だと、出馬を決めたのは前日の夜だったという。目黒区で東京都議の補欠選挙があり、トップ当選したのが立憲の候補者だった。一方、自民党公認の女性候補者は落選。その女性候補者には小池氏が応援シールを貼ったりしていたがそれでも負けたことで、蓮舫氏は勝機があると見たということ。

27日の会見で、蓮舫氏は小池都知事の政策が達成されていないと批判したが、一方で自らの政策については、詳しく明かしていない。

政治ジャーナリスト 田﨑史郎氏:

小池都政をリセットしたいというなら、リセットして何をやりたいのか、その部分が全く見えていないので、今後しっかりした政策を示すべきだろう。