「極めて悪質な事案」と地検次席 袴田さん再審、弁護側反発

AI要約

1966年に静岡県清水市で発生したみそ製造会社専務一家4人殺害事件で死刑が確定した袴田巌さんの再審公判が22日に静岡地裁で行われた。検察は再び死刑を求刑し、弁護側は無罪を主張。15回目の公判となったこの日、検察側は被害者遺族の意見陳述書も読み上げた。

静岡地検の小長光健史次席検事は、極めて悪質な事案であることを考慮して再び死刑を求刑したと説明。一方、主任弁護人の小川秀世氏は記者会見で検察の求刑に対して批判的な姿勢を示した。

 1966年に静岡県清水市(現静岡市)のみそ製造会社専務一家4人が殺害された事件で、強盗殺人罪などで死刑が確定した袴田巌さん(88)の裁判をやり直す再審公判が22日、静岡地裁であり、検察側は確定審と同様に死刑を求刑、弁護側は改めて無罪を主張し結審した。

 再審公判は昨年10月に始まり、この日は15回目。検察側は、被害者遺族の「尊い4人の命が奪われていることを忘れないで」とする意見陳述書も読み上げた。

 静岡地検の小長光健史次席検事は閉廷後、求刑について「極めて悪質な事案であることなどを踏まえた」と説明。主任弁護人の小川秀世氏は記者会見で「腹立たしく許されない」と批判した。