襟裳岬のゼニガタアザラシが繁殖シーズン、推定で年200頭ほど誕生

AI要約

北海道えりも町の襟裳岬で、ゼニガタアザラシが繁殖シーズンを迎えている。

周辺は国内最大の繁殖地で、推定約800頭が生息し、毎年推定200頭ほどが生まれる。

ゼニガタアザラシは過去に乱獲されたが、個体数が回復した現在は漁業被害にさらされる一方、観光利用も行われている。

 北海道えりも町の襟裳岬で、ゼニガタアザラシが繁殖シーズンを迎えている。

 環境省によると、周辺は分布の南限で、推定約800頭が生息する国内最大の繁殖地。4月後半から6月にかけ、毎年推定200頭ほどが生まれるという。

 ゼニガタアザラシは戦後、肉や毛皮を利用するために乱獲され、一時は絶滅危惧種として保護されたが、個体数が回復した近年は定置網などの漁業被害が増加し、同省は漁業者らと捕獲による頭数管理などを行っている。一方、観光利用も行われており、えりも観光協会が運営する小型船からは、岩礁に横たわるアザラシが観察できる。新冠町から訪れた女性会社員(24)は「赤ちゃんが母親に寄り添っていてかわいい」と見守っていた。