「将来の介護に不安を感じて」81歳の妻殺害 87歳男に懲役8年の実刑判決 東京地裁

AI要約

東京・練馬区で去年12月、87歳の男が81歳の妻を殺害した事件で、男に懲役8年の実刑判決が言い渡された。

男は介護について不安を感じ、身勝手な動機から妻を殺害したとされている。

裁判では精神的な不安定さを主張するも、判決は判断能力の低下を認めなかった。

「将来の介護に不安を感じて」81歳の妻殺害 87歳男に懲役8年の実刑判決 東京地裁

東京・練馬区で去年12月、当時81歳の妻の首を絞めて殺害したとして、殺人の罪に問われた87歳の男に対し、東京地裁は懲役8年の実刑判決を言い渡しました。

吉田春男被告(87)は去年12月、東京・練馬区の自宅で妻の京子さん(当時81)の首を両手で絞めて殺害した罪に問われていて、初公判で起訴内容を認めています。

きょうの判決で東京地裁は「被害者は介護が必要ではなかったが、被告は『介護などすることができない』と将来に不安を感じて殺害した」と指摘し、「身勝手な動機にもとづく短絡的な犯行だ」として、吉田被告に懲役8年の実刑判決を言い渡しました。

弁護側はこれまでの裁判で、日頃から頼りにしていた被告の甥が事件前に死亡したことで精神的に不安定になり、「判断能力が低下していた」などと主張していましたが、判決は「被害者の首を絞めている最中に、『締め付けるのをやめたら被害者が言語障害になってしまうかもしれない』と考えて締め続けていた」として、被告の判断能力の低下を認めませんでした。