ハッピーな恋は実るか?マレーグマのマーチン、繁殖のためお引っ越し

AI要約

名古屋市の東山動植物園で生まれた12歳のオスマレーグマ「マーチン」が、豊橋総合動植物公園へ繁殖のため引っ越すことが決定した。

マレーグマは絶滅のおそれがあるため、国内での繁殖が課題となっており、今回の移動が注目されている。

豊橋総合動植物公園の獣医師は、マーチンとハッピィのメスとの繁殖を目指して慎重に準備を進めていると語った。

ハッピーな恋は実るか?マレーグマのマーチン、繁殖のためお引っ越し

 東山動植物園(名古屋市)で生まれたオスのマレーグマ「マーチン」(12歳)が今月30日、豊橋総合動植物公園へ繁殖のため引っ越すことになった。同園で飼育するメス「ハッピィ」(17歳)と「お見合い」をするためで、新たな環境に慣れた後、公開される。

 マレーグマは東南アジアに分布する、クマ科で最も小型の種。生息地の減少や狩猟などで絶滅のおそれがあり、「ワシントン条約」で輸出入が規制されている。全国9カ所で飼育されているマレーグマは、マーチンとハッピィの2頭を含めて15頭で、国内での繁殖が課題だ。

 高知県の動物園生まれで、2019年に豊橋総合動植物公園へやってきたハッピィのパートナーを探していたところ、東山動植物園が繁殖のための貸し出しに応じたという。

 豊橋総合動植物公園動植物園の吉川雅己獣医師(52)は、「ハッピィには出産経験がなく、まずはマーチンを受け入れてくれるかどうか。マレーグマの繁殖は難しいが、いろいろ考えて、繁殖を目指していきたい」と話した。(戸村登)