会場へのペット同伴見送り 対象限定でテーマ実現難しく 大阪・関西万博

AI要約

万博協会は2025年大阪・関西万博会場でのペット同伴を見送ることを決定した。

ペット同伴案は松井一郎前大阪市長の提案だったが、限定的な条件と疑問が相次いだことから断念された。

理事会では海外パビリオンの建設遅れや安全対策のための追加負担が了承された。

 日本国際博覧会協会(万博協会)は13日、大阪市で理事会を開き、2025年大阪・関西万博会場へのペット同伴の実施見送りを賛成多数で決めた。

 実現すれば万博史上初だったが、対象や来場日が限定的で「ペットとの共生」というテーマの実現が難しいことなどから断念した。

 ペット同伴は、愛猫家で知られる松井一郎前大阪市長が発案。万博協会は6月の理事会で、対象を小型犬に絞り「来年5月の平日10日間限定で1日計100匹まで」受け入れる案を示した。参加国の意向も踏まえた案だったが、「なぜ犬に限定するのか」など疑問が相次ぎ、結論が先送りされていた。

 一方、同日の理事会では、海外パビリオンの建設遅れへの対応や、会場建設中に起きたガス爆発事故を受けた安全対策のため、最大90億円の追加負担が必要になるとの見通しが報告され、了承された。

 追加負担は、会場建設費に含まれる予備費(130億円)などで賄う方針。理事会後の記者会見で万博協会の十倉雅和会長(経団連会長)は、「今の時点で建設費、運営費とも追加措置は必要と考えていない」と強調した。