《紀州のドン・ファン殺人公判》「バレずに殺せば正義 復讐代行」「覚醒剤 死亡」55歳年下妻・須藤早貴(28)が事件前後に検索していた“驚愕ワード”の数々

AI要約

事件は和歌山県田辺市で金融業をしていた野崎幸助氏が急性覚醒剤中毒で死亡し、その後55歳年下の妻である須藤早貴被告が殺人罪と覚醒剤取締法違反で起訴された事件である。

須藤は無罪を主張し、事件の真相について検察側と対立。須藤が事件前後に行ったインターネット検索のワードや行動が事件の背景を明らかにしていく。

結婚の目的や起きた出来事について、須藤の検索ワードや行動が詳細に記載され、事件の謎が徐々に明らかになっていく。

《紀州のドン・ファン殺人公判》「バレずに殺せば正義 復讐代行」「覚醒剤 死亡」55歳年下妻・須藤早貴(28)が事件前後に検索していた“驚愕ワード”の数々

 2018年5月24日、“紀州のドン・ファン”こと和歌山県田辺市の金融業・野崎幸助氏(享年77)が、急性覚醒剤中毒で死亡した事件。のちに殺人罪と覚醒剤取締法違反の罪に問われた55歳年下妻・須藤早貴被告(28)の初公判が、9月12日、和歌山地裁で始まった。

 傍聴席に視線を向けることなく法廷に現れた須藤は、黒いノースリーブのワンピースに黒い靴下、黒いサンダル、白いマスク姿。黒髪は胸元の下あたりまで伸びている。罪状認否では、

「私は夫を殺していませんし、覚醒剤を飲ませたこともありません」

 と、小さな声ながら、起訴内容を明確に否定。無罪を主張した。対して「財産目当てで野崎氏と結婚し、覚醒剤を使って完全犯罪を行った」とする検察側は、冒頭陳述や証拠の読み上げで、争点の「事件性」と「犯人性」を浮き彫りにしていく。

 この日は、検察側から、須藤が事件前後にスマホやタブレットでインターネット検索したワードやYouTubeで視聴した内容が次々と明かされた。時系列に沿って紹介しておこう。

 須藤が知人を介して野崎氏と知り合ったのは、2017年12月。当時22歳の須藤を一目で気に入った野崎氏は「月100万円」の小遣いを渡す約束で、彼女に熱烈なプロポーズをし、2018年2月8日、2人は“愛人婚”に至る。

 前後して2018年1月24日。入籍前の須藤がGoogleアカウントでYouTube検索したのが、次のワードだ。

〈遺産目当てと言われた女たち5選〉

 そして、入籍後の2月28日には、早くも〈完全犯罪〉を検索している。

 この頃、夫婦は野崎氏が田辺市、須藤が東京と住まいを別々にしていた。気の短い野崎氏は、いっこうに田辺市にやって来ない須藤に業を煮やし、離婚を考え始める。同年3月26日付で離婚届に記入、従業員ら2名が証人として署名した。須藤が田辺市で同居生活を始めるのは、その直後からである。

 その後の検索ワードは、殺害方法を吟味しているかのようだ。

〈見ておくべき完全犯罪5選〉(同年3月26日)

〈トリカブト殺人事件〉(同年3月27日)

〈老人 完全犯罪〉(同年3月31日)

〈窒息死 袋〉〈不慮の事故〉(同年4月2日)

 4月に入ると、事件に使われた“凶器”が登場し始める。

〈覚醒剤 過剰摂取〉〈覚醒剤 死亡〉〈警察24時 覚醒剤〉(同年4月7日)

 この4月7日、須藤は覚醒剤の密売サイトにアクセスし、密売人と通話。致死量の3倍を超える3グラム以上の覚醒剤を注文していた。そして翌日の4月8日、和歌山県内で密売人と接触し、十数万円を払って覚醒剤とされる薬物を入手したのだ。

 検索ワードも、より具体的になっていく。