富士宮でツキノワグマ親子捕獲 ニホンジカ用のわなに2頭 地元猟友会「頻発している」

AI要約

午前6時半ごろ、富士宮市人穴の林で、ツキノワグマの親子2頭が捕獲された

捕獲現場は国道139号上井出インターチェンジから北に約5キロの林で、麻酔で眠らせられた2頭は山奥に放された

市北部での錯誤捕獲が増加しており、市は食糧を求めている冬眠前の時期に注意を呼びかけている

富士宮でツキノワグマ親子捕獲 ニホンジカ用のわなに2頭 地元猟友会「頻発している」

 12日午前6時半ごろ、富士宮市人穴の林で、ツキノワグマの親子2頭がニホンジカ捕獲用のくくりわなにかかっているのを地元猟友会が発見した。2頭とも麻酔で眠らせ、富士山麓の山奥に放った。

 捕獲現場は国道139号上井出インターチェンジから北に約5キロの林で、周囲には牧場や養鶏場がある。わなは農作物の食害対策として市の許可で設置されていた。林に入って10メートルほどの場所で子グマが、さらに約10メートル奥で母グマがわなにかかっていた。

 母グマは推定4~5歳で全長122センチ、体重34キロ。耳にはタグが付いていて、過去にも錯誤捕獲されている個体だと判明した。子グマは全長83センチ、体重10キロで、柴犬とほぼ同じ大きさだった。捕獲場所ではわなにかかっていない別の子グマも発見された。市は同報無線で注意を呼びかけた。

 西富士山麓猟友会によると、担当する市北部での錯誤捕獲は今年で12、13頭目の確認。6月には民家にほど近い場所でも発生した。藤浪庸一会長は「今年は特に頻発している」と話す。

 麻酔の専門業者によると、まもなく冬眠に備えて食糧を探す時期に入るという。市の担当者は「食べ物を屋外に放置しないなどして遭遇に注意してほしい」と呼びかけている。