自民総裁選に最多9候補 裏金対応が主要争点 27日投開票へ論戦
岸田文雄首相の後継を決める自民党総裁選が告示され、9人が出馬。派閥解消の影響で史上最多の候補者数となった。政治改革と党刷新が争点で、27日の投開票に向け激しい選挙戦が予想される。
出馬者は2人の女性を含む9人で、各候補が信頼回復や政治資金改革への取り組みを訴えた。総裁選は734票で争われ、過半数獲得でなければ決選投票となる。
出馬者には高市早苗、小林鷹之、林芳正、小泉進次郎、上川陽子、加藤勝信、河野太郎、石破茂、茂木敏充が名を連ねており、各候補は党の将来に向けた意気込みを述べた。
岸田文雄首相（自民党総裁）の後継を決める総裁選が12日告示され、女性2人を含む9人が出馬した。
派閥解消の影響で、立候補者数は1972年以降で最多となった。派閥裏金事件による深刻な政治不信を踏まえ、政治改革と党刷新が最大の争点。決選投票も視野に激しい選挙戦が展開されそうだ。投開票は27日。
立候補したのは届け出順に、高市早苗経済安全保障担当相（63）、小林鷹之前経済安保担当相（49）、林芳正官房長官（63）、小泉進次郎元環境相（43）、上川陽子外相（71）、加藤勝信元官房長官（68）、河野太郎デジタル相（61）、石破茂元幹事長（67）、茂木敏充幹事長（68）。
9氏は12日、党本部の所見発表演説会で論戦に臨み、信頼回復へ意気込みを示した。高市氏は「国民に信頼される党に生まれ変わる」と強調。小林氏は「政治資金改革の徹底は当然だ」とし、林氏は「党の信頼回復に全力を挙げる」と訴えた。
小泉氏は「党が真に変わるには、改革を圧倒的に加速できるリーダーを選ぶことだ」と主張。上川氏は自身の出馬が「党の新しい姿を示す大きな一歩だ」と指摘した。加藤氏は政治資金収支報告書の不記載額を返納することなどで「党としての責任を果たす」と語った。
河野氏は裏金事件には触れず「難しい問題も国民に説明し、信頼を勝ち得る」と表明。石破氏は「説明責任を果たし、国民が納得するまで総裁として全力を尽くす」と約束した。茂木氏は「全く新しい党をつくる覚悟を示す」と述べた。
総裁選は国会議員票と党員・党友票の計734票で争われる。有効票の過半数を得た候補がいなければ上位2人による決選投票となる。
