自民党総裁選 「マイナ保険証」「解雇規制の見直し」が争点に 立憲民主党代表選は「女性政策」について論戦

AI要約

自民党の総裁選挙に向けて、各候補者の政策発表が行われている。林芳正官房長官がマイナ保険証の見直しを提案し、解雇規制の見直しも議論されている。

総裁選をめぐっては各陣営の間でも意見の相違があり、候補者たちが政策を訴える中で様々な問題が浮上してきている。

立憲民主党の代表選でも女性政策が焦点となり、選択的夫婦別姓の導入を求める声が挙がっている。候補者たちはより包括的な政策に取り組む姿勢を見せている。

自民党総裁選 「マイナ保険証」「解雇規制の見直し」が争点に 立憲民主党代表選は「女性政策」について論戦

告示まであと2日に迫った自民党の総裁選挙。少なくとも9人が立候補する見通しですが、各陣営の政策発表からは今後の争点になりうるテーマも見えてきました。

総裁選に向けたきょうの政策発表。林芳正官房長官(63)はマイナ保険証に言及しました。

自民党 林芳正 官房長官

「(マイナ保険証について) 国民にまだ不安があることを踏まえてですね、適切に対応して参らなければならないと思っております」

ここにきてマイナ保険証に再びスポットライトがあたっています。

自民党 林芳正 官房長官(7日)

「(マイナ保険証は)いろんな見直しを含めてですね、このことについては適切に対応していきたい」

先週土曜、林官房長官はマイナ保険証について“見直しを含めて対応”と言及しました。政府は今年12月に現行の紙の保険証の新規発行をやめて、マイナ保険証に一体化します。

ただ、今の保険証も最大1年間は経過措置として使えるほか、マイナカードを持たない人には資格確認書が用意されていて、もしこうした方針を変更する場合、法改正が必要です。

政府方針をともに推し進めてきたはずの官房長官の発言に、河野太郎デジタル大臣(61)は戸惑いを隠せませんでした。

自民党 河野太郎 デジタル大臣(おととい)

「官房長官も閣内でその政策を推し進めてこられた一人でございますので、きのう(7日)の発言の真意というものを確認しないといかんと思います」

一方、林氏に歩調を合わせる声も…

自民党 石破茂 元幹事長(67)〔おととい〕

「(マイナ保険証一体化を)使えないで困っている人がいっぱいいます。そういう状況が仮に全力を尽くしてもあったとすれば、それは(紙の保険証と)併用ということも考えるのが選択肢として当然だと思っております」

自民党 高市早苗 経済安保担当大臣(63)

「しっかりとマイナ保険証が使える環境が整備されてからというのが、一番皆様のためになると思いますね」

きょう、改めて真意を問われた林氏は…

自民党 林芳正 官房長官

「こうした不安のままで期限を迎えることをなくしたいということでありますので、そのために何をするかっていうのはしっかり精査をしていきたいと思っております」

「見直し」とは言いませんでした。

もうひとつ、ここに来て注目されるのが「解雇規制の見直し」です。

自民党 小泉進次郎 元環境大臣(6日)

「日本経済のダイナミズムを取り戻すために不可欠な労働市場改革の本丸である解雇規制の見直しに挑みたいと思います」

先週の出馬会見で小泉進次郎元環境大臣(43)は、“必要な人が必要な場所で働ける”労働市場の実現を目指して解雇規制の見直しに言及しました。これには他候補からも慎重な声があがっています。

自民党 茂木敏充 幹事長(68)〔4日〕

「レイオフ(解雇)をするためにやるものではない。ハローワークを働く人々にとっての雇用のインフラにしていく、まずはこういった政策を進めるべき」

きょうは加藤勝信元官房長官(68)が立候補を表明、あすは上川陽子外務大臣(71)が出馬会見を開く予定です。

一方、立憲民主党の代表選をめぐって、きょうは女性政策について論戦が交わされ、野田佳彦元総理(67)と吉田晴美衆院議員(52)は、選択的夫婦別姓の導入が喫緊の課題だと訴えました。

立憲民主党 野田佳彦 元総理

「選択的夫婦別姓制度を速やかに実現をするということ。多様性を認め合う共生社会を作っていくことが、まず我々らしさを打ち出していく第一歩だと」

立憲民主党 吉田晴美 衆議院議員

「経済のキャップをはめているのが、選択的夫婦別姓です。この国の半数は女性です。私達が生き生きと暮らしたら、この国はもっと良くなる」

枝野幸男前代表(60)と泉健太代表(50)は、女性政策推進のために党の運営も改めるべきだと訴えます。

立憲民主党 枝野幸男 前代表

「女性議員を中心にワークライフバランスをしっかり確保できるように、党本部としてもできる努力をしましょう。せめて党の主要会議は、せめて17時半には終わらせるとか」

立憲民主党 泉健太 代表

「(前の代表選挙で)執行役員の半分を女性にすると言った。実際に実現してみたら、本当に意見がいっぱい出るんですよ。もっともっとそうした取り組みを立憲民主党だけじゃなくて、日本全国で広めていく」

あすは能登半島地震の被災地を視察する予定です。