「助けてくれ」用水路に流されそうな高齢者が…言葉が通じない2人がみせた連係プレー 長野

AI要約

長野県警千曲署は6日、千曲市の用水路に転落した90代の男性を救助した。感謝状が贈られたのは、地元出身の会社員野沢奈央さんと、ベトナム国籍のエンジニアグエン・ヴィン・ティエンさん。

野沢さんが路上で助けを求める男性を発見し、すぐに110番通報。通りかかったグエンさんも手助けし、男性を救助した。

野沢さんとグエンさんは、言葉の壁を乗り越え、一体となって助け合い、男性の安全を確保した。

「助けてくれ」用水路に流されそうな高齢者が…言葉が通じない2人がみせた連係プレー 長野

 長野県警千曲署は6日、千曲市の用水路に転落した90代の男性を救助したとして、地元出身で東京都大田区の会社員野沢奈央さん(37)と、市内に住みサクラ精機(千曲市)でエンジニアとして働くベトナム国籍のグエン・ヴィン・ティエンさん(26)に感謝状を贈った。

 7月22日夕方、帰省中の野沢さんが歩いていると、「おーい、助けてくれ」と呼ぶ男性の声を聞いた。初めは姿が見えなかったが、周囲を捜すと、幅1メートル、深さ1メートル、水深20センチほどの用水路に高齢男性があおむけに倒れ、流されないように指を壁に引っかけているのを見つけた。

 手を差し伸べ、引き上げようとしたが、男性は自力で立ち上がれない様子。野沢さんはすぐに110番通報して救助を要請した。頼れる人がいないか見回したところ、偶然自転車で通りかかったのがグエンさん。声をかけるとすぐに救助を手助けしてくれ、野沢さんは「『これで助けられる』とほっとした」と振り返った。

 「男性を見つけて反射的に行動に移せたのがよかった。男性にけががないと聞いて安心している」と野沢さん。来日して約1年のグエンさんは「言葉が分からなくても目的は同じだ―という気持ちで一生懸命助けた」と話した。