新米の収穫始まるも…コメ不足解消「9月下旬-10月上旬」か コスト高と相まって5割値上がりの可能性も

AI要約

岐阜県大垣市のコメ農家が台風10号の大雨で被害を受け、コメ不足が解消される見通しは立っていない。

JA全農岐阜は、水田浸水地域があるものの大きな影響はないと述べている。一方、JAあいち経済連は9月下旬から10月上旬までコメ不足が続く可能性が高いと予想している。

JAあいち経済連は2024年収穫分のコメの概算金を大幅に引き上げ、需要増加や物価上昇が背景にあることを明らかにしている。

新米の収穫始まるも…コメ不足解消「9月下旬-10月上旬」か コスト高と相まって5割値上がりの可能性も

 台風10号による大雨で、岐阜県大垣市のコメ農家が被害を受けました。全国的に「コメ不足」が続いていますが、解消の見通しは立っているのでしょうか?

 台風10号の影響について、JA全農岐阜の担当者は「水田が水に浸かってしまった地域もあり、詳しくは今後はっきりするが、そんなに大きな影響はない」としています。

 コメ不足がいつ解消するかについて、JAあいち経済連の中村隆志さんは「愛知県内でも新米の収穫は始まっていて、店頭に徐々に並び始めるが、北海道・東北・北陸といった米どころの主力品種は9月下旬から10月上旬にかけて出荷されるので、それまでコメ不足は解消しないのでは」と話しています。

 また、コメの販売価格のカギとなるのが「概算金」です。これはJAがコメを買い取る際に農家に支払う前払い金で、「概算金」の額が販売価格に大きく影響します。

 JAあいち経済連は2024年収穫分のコメの概算金をコシヒカリ、あきたこまちとも前年より米60キロあたり5800円、およそ47%引き上げました。

 概算金を引き上げた理由は、1つはコメ不足で需要が増えていること、もう1つは肥料や農薬などあらゆる物の価格が上昇していることが背景にあります。

 JAあいち経済連の中村さんは「さらに私たちが食べる精米にするコストや、家庭に届くまでの流通コストも加わると、販売価格はさらに高くなる可能性がある」と話しています。