開業1年「宇都宮LRT」開業前の予測上回る利用者に沿線人口も増加…次世代路面電車に地方都市も熱視線 課題は?【news23】

AI要約

宇都宮市で1年前に開業した次世代型路面電車「LRT」が、予測を上回る利用者数を記録し、沿線人口増加に貢献していることが報じられました。

LRTの利用者増加により子育て世代が増加し、高層マンションの建設が進んでいること、そして通勤や通学の足としての役割を果たしていることが示唆されています。

また、LRTの利用によりマイカー依存が減少し、高齢者の方々も交通手段として活用しており、まちづくりに対する注目も高まっています。

開業1年「宇都宮LRT」開業前の予測上回る利用者に沿線人口も増加…次世代路面電車に地方都市も熱視線 課題は?【news23】

栃木県宇都宮市を走る次世代型路面電車「LRT」が開業して、8月26日で1年となりました。利用者数は予測を上回り、沿線では子育て世代が増加。国内外の自治体も注目しているこのLRTですが、課題も見えてきました。

■「宇都宮LRT」1年 予測上回る利用者 沿線人口も増加

かけ声と共に動き出した黄色い車体。LRT=次世代型の路面電車です。開業1周年を祝うイベントが宇都宮市で行われました。

1日あたりの利用者は、平日が1万5000人から1万8000人と開業前の予測の1.2倍で、土日は予測の2.3倍になっています。なぜ利用者が増えているのでしょうか?

住民

「(Q.街は変わりましたか?)めっちゃ変わりました」

「宇都宮の人がめっちゃ増えてる」

住民

「LRTが通ったことで子育てしている人、小さい子どももマンションに住むようになった。友人もこの辺に住む子が増えてきた感じはします」

LRT沿線には次々と高層マンションが建設されています。

宇都宮市全体の人口が減少傾向にあるなか、LRT沿線では12年前と比べて約8%の5000人の増加。多くが子育て世帯ということです。

LRTは宇都宮駅東口から芳賀・高根沢工業団地の14.6キロを結びます。

沿線は宇都宮大学やホンダやキヤノンといった大手企業の工場が立ち並ぶエリアで、通勤・通学の足になっているのです。LRTの開業で生活が変わった人も…

宇都宮市に住む阿久津正躬さん(78)。出かけるときはマイカーで移動していましたが、LRTが走るようになってからは、車の利用は減りました。

というのも、運転免許証の自主返納を考えるようになったからだと話します。

阿久津さん(78)

「いずれ返納というか、いくら自信があっても感覚が鈍ってくる。そしたら返納して」

以前は自宅から10キロ以上離れた病院に車で通っていましたが、いまはLRTを利用しています。

阿久津さん

「LRTは安心安全。(車内は)涼しいし。必ず決まった時間に、特別なことが無い限りは到着しますから」

LRTを使ったまちづくりは国内外で注目されています。全国の自治体や海外からの視察は2023年度に304件となりました。